疲れ、だるさ

疲れ、だるさ

疲れやだるさの原因と対策
東洋医学と鍼灸によるアプローチ

「休んでも、なぜか疲れが取れない…」
「いつも身体が重だるくて、やる気が出ない…」
「原因不明の倦怠感がずっと続いている…」

誰でも経験する「疲れ」や「だるさ」。しかし、それが長期間続く場合、単なる疲労ではなく、心身のバランスが崩れているサインかもしれません。

この記事では、疲れやだるさがなぜ起こるのか、その原因を3つのタイプに分類し、特に東洋医学の得意分野である慢性的な疲労に対して、鍼灸治療がどのようにアプローチするのか、ご家庭でできるセルフケアと合わせて詳しく解説します。

【目次】

  1. あなたの「疲れ・だるさ」はどのタイプ?~原因と症状の分類~
  2. 疲れ・だるさに対する鍼灸治療
  3. ご家庭でできる!疲労回復セルフケア
    • 疲れた夜に 足の裏もみ(「湧泉」の刺激)
    • 全身リフレッシュ シャワー浴の工夫

1.あなたの「疲れ・だるさ」はどのタイプ?
~原因と症状の分類~

ため息をつく男性

「疲れ」や「だるさ」という症状は、誰でも経験しますが、その背景には様々な原因があります。東洋医学では、これらを大きく以下の3つのタイプに分けて考えます。

  • タイプ1 病的疲労
    • 原因
      内臓の病気(肝臓疾患、心臓疾患、腎臓病、糖尿病、甲状腺機能異常、貧血など)や感染症などが原因で、その一症状として疲れやだるさが現れるものです。
    • 対処法
      この場合、原因となっている病気を治療することが最優先です。何日も疲れやだるさが抜けない、あるいは他の症状(発熱、体重減少、痛みなど)を伴う場合は、自己判断せず、必ず内科などの医療機関で検査を受けるようにしてください。
  • タイプ2 生理的疲労
    • 原因
      仕事や運動によって身体を動かした結果、特に筋肉の中に乳酸などの疲労物質が溜まって起こる、ごく自然な疲労です。
    • 対処法
      十分な休養と睡眠をとることで、身体は自然に回復しますので、通常は心配ありません。
  • タイプ3 心理的疲労(慢性疲労)
    • 原因
      精神的な苦悩、不安、欲求不満といったストレスが長引いたために起こります。
    • 特徴
      病院で精密検査をしても、特にどこにも異常は発見されないことが多いです。しかし、ご本人にとっては非常につらい状態が続きます。

鍼灸の得意分野
このタイプの疲労は、現代人に非常に増えている「慢性疲労」とも言え、東洋医学が最も得意とする分野です。病人の全身状態、体質、症状を総合的に診て、心身のバランスを整える東洋医学的なアプローチが、その本領を発揮します。

不眠症

2.疲れ・だるさに対する鍼灸治療

鍼灸が慢性疲労に効果的な理由

鍼灸治療は、原因不明の疲れやだるさに対して、身体の根本からアプローチします。

  • 自律神経の調整
    ストレスや過労で乱れた自律神経のバランスを整え、心身をリラックスモード(副交感神経優位)へと導きます。
  • 血行促進
    全身の血行を改善し、筋肉や内臓に溜まった疲労物質の排出を促し、新鮮な酸素と栄養を供給します。
  • 内臓機能の活性化
    東洋医学でいう「かん」「」「じん」といった、エネルギー代謝や解毒、生命力に関わる臓腑の働きを整えます。
  • 気力・体力の向上
    身体のエネルギー(気)の巡りを良くし、不足している気を補うことで、疲れにくい身体づくりをサポートします。

症状緩和に効果が期待できる主要なツボの例

疲れやだるさの原因、体質によって用いるツボは異なりますが、ほぼ共通して効果が期待できる代表的なツボには以下のようなものがあります。

頸部 「天柱てんちゅう
背部 「身柱しんちゅう」、「肝兪かんゆ
腰部 「志室ししつ」、「腎兪じんゆ
胸部 「期門きもん
腹部 「中脘ちゅうかん」、「肓兪こうゆ
足部 「足三里あしさんり

具体的な鍼灸治療法

ひごころ治療院での治療は、お一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドであり、画一的ではありませんが、標準的な治療法の一例をご紹介します。

  1. 身体の冷えがある場合は、まずホットパックなどで全身を十分に温めます。
  2. うつ伏せで、後ろ首の「天柱」、背中の「身柱」、「肝兪」、腰の「志室」、「腎兪」などを刺激します。
  3. 背中の凝りや腰のだるさが強い場合は、「厥陰兪けついんゆ」や「三焦兪さんしょうゆ」といったツボも加えます。
  4. 全身的に活力をつけるために、足の「足三里」や足裏の「湧泉ゆうせん」を刺激します。
  5. 腕や足に特有のだるさがある場合は、手の「陽池ようち」、「曲池きょくち」、「合谷ごうこく」、「内関ないかん」や、足の「築賓ちくひん」、「三陰交さんいんこう」などを刺激すると効果的です。

これらのツボへの刺激は、指圧でも効果が期待でき、10~15分程度の施術でかなりの疲れやだるさを取り除くことができる場合もあります。 全身的な疲労が比較的軽いものであれば、「中脘」、「身柱」、「足三里」という3つのツボに鍼灸治療を行うだけでも、スーッと疲れやだるさが軽快することがあります。

3.ご家庭でできる!疲労回復セルフケア

疲れた夜に 足の裏もみ(湧泉の刺激)

ひどく疲れたり、身体が重だるかったりする日には、なかなか寝付けないことも多いものです。そんな時は、足の裏をよく揉むと、次第に疲れがとれて、心地よい眠りに入りやすくなります。

  • ポイントとなるツボ
    足の裏の土踏まずのやや上、足指を曲げた時に一番くぼむところに、「湧泉ゆうせん」という名穴があります。
  • 方法
    この「湧泉」を中心に、足の裏全体を親指の腹などで気持ち良い程度の強さで押し揉みします。
  • 健康のバロメーター
    足の裏が柔らかく温かい人は健康体で、逆に硬く冷たい人は身体のどこかに不調があるサインとも考えられます。日頃から足の裏をよく揉みほぐす習慣をつけましょう。

全身リフレッシュ シャワー浴の工夫

シャワーは、全身をくまなくマッサージする役割も果たします。少し浴びる順番を意識するだけで、より効果的な疲労回復が期待できます。

  • おすすめの順番
  • 手 → 腕
  • 足 → もも
  • 後ろ首 → 背中
  • 腰 → 腹
  • 胸 → 頭

の順番で、各部位にシャワーを当てていくと、末端から中心に向かって血行が促進され、最も効果的です。

ひごころ治療院では、あなたの「取れない疲れ」の原因を丁寧に見極め、最適な治療法とセルフケアをご提案します。長引く不調でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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