耳鍼

耳鍼

耳鍼(じしん・みみばり・みみしん)とは?

耳鍼(耳つぼ療法)は、耳にある特定の部位(反射区や経穴、いわゆるツボ)に、ごく短い鍼を刺したり、小さな粒状の鍼(置き鍼や円皮鍼など)を貼付したりすることで刺激を与え、身体の様々な不調の改善や健康増進を目指す治療法です。

東洋医学では、耳は全身の縮図とも言われ、身体の各部位や内臓と密接に関連する多数の反射区が存在すると考えられています。これらの耳の反射区を適切に刺激することで、関連する内臓の働きを整えたり、痛みを緩和したり、自律神経のバランスを調整したりする効果が期待できます。

耳鍼(耳つぼ療法)の効果

耳鍼には、以下のような多岐にわたる効果が期待できます。

  • 痛みの緩和
    頭痛(片頭痛、緊張型頭痛)、肩こり、首こり、腰痛、関節痛など
  • 自律神経の乱れによる症状の改善
    不眠、イライラ・ストレス、めまい、耳鳴り、動悸、気分の落ち込みなど
  • 消化器系の不調の調整
    便秘、下痢、食欲不振、胃もたれ、吐き気など
  • 婦人科系の症状の緩和
    生理痛、月経不順、PMS(月経前症候群)、更年期障害など
  • アレルギー症状の緩和サポート
    花粉症、アレルギー性鼻炎など
  • ダイエットの補助
    食欲抑制のツボを刺激し、過食を防ぐサポート
  • 禁煙の支援
    禁煙時の離脱症状(イライラなど)を緩和するサポート

耳鍼(耳つぼ療法)の特徴

耳鍼の主な特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 持続的な効果が期待できる
    特に置き鍼(粒鍼)の場合、貼付している間(通常数日~1週間程度)、持続的にツボを刺激するため、効果の持続性も期待できます。
  • 手軽さと安全性
    耳という限られた範囲への施術のため、身体への負担が少なく、比較的短い時間での施術が可能です。
  • 痛みがほとんどない
    使用する鍼は非常に細く短いものや、刺さないタイプの粒鍼が中心のため、痛みを感じることはほとんどありません

施術の流れ

ひごころ治療院での耳鍼の施術は、おおむね以下のステップで行われます。

  1. カウンセリング
    まず、現在お困りの症状や体質、生活習慣などについて詳しくお伺いします。
  2. ツボの選定
    お伺いした情報や耳の状態(反応点など)を元に、症状改善に最も効果的と考えられるツボ(反射区)を選定します。
  3. 施術(刺激)
    選定したツボに、鍼(ごく浅く刺入)または粒鍼(チタン粒や金粒などをシールで貼付)で刺激を加えます。
  4. アフターケアの説明
    施術後の過ごし方や、置き鍼の場合はご自宅での注意点などをご説明します。

耳鍼(耳つぼ療法)を受ける際の注意点

耳鍼を安全かつ効果的に受けていただくために、以下の点にご留意ください。

施術を避けるべき場合・事前に相談が必要な場合

  • 体調が著しく悪い場合、高熱が出ている場合
  • 出血しやすい疾患をお持ちの方、抗凝固薬を服用中の方
  • 妊娠中または妊娠の可能性のある方(一部のツボは妊娠中は禁忌とされていますので、必ずご申告ください)
  • 重篤な心疾患をお持ちの方

施術後の反応について

  • ごくまれに、施術後にかゆみ、軽いめまいや吐き気などを感じることがあります。通常は一時的なものですが、症状が続く場合や不安な場合は、直ちに当院または医療機関にご相談ください。

専門家による施術

  • 耳鍼は専門的な知識と技術を要する医療行為です。必ず国家資格を持った経験豊富な鍼灸師による施術を受けてください。

耳鍼は医療行為であるため、必ず専門の鍼灸師による施術を受けましょう。