集中力アップ したいあなたへ ー 鍼灸治療と健康管理
集中力アップ は、仕事や学習の効率を高めるだけでなく、日々の生活をより充実させるための重要な要素です。もしあなたが「最近集中力が続かない」「すぐに気が散ってしまう」と感じているなら、鍼灸治療がその解決策となるかもしれません。この記事では、集中力低下の原因と症状を詳しく解説し、鍼灸がどのように脳機能を活性化させ、集中力を高めるのか、そのメカニズムと具体的な治療法をご紹介します。さらに、主要なツボや、人前で緊張しやすい方におすすめのツボ押しや呼吸法、そして集中力を維持するための日常生活での健康管理のポイントまで幅広く解説。鍼灸を通して、あなたの集中力を最大限に引き出し、より快適で生産的な毎日を送るための一助となれば幸いです。
【目次】
1.集中力の低下の原因と症状
2.集中力の増進の鍼灸治療
・主要なツボ
・治療法
・人前で上がらないために…
集中力の低下の原因と症状
様々な外界での刺激は、目、鼻、耳、舌、皮ふなどの感覚器と神経を介して大脳皮質に伝わり、意識や感情が生まれます。記憶も同じような伝達で中枢に焼きつかれ、整理されます。
人間の脳は他の臓器と異なり、幼年期に活発な発育をして、青年期にはほぼ完成し、その後は少しづつ退化ししていきます。
したがって、脳機能を幼いうちに活発に発育させないと、脳の成長の頭打ちが低くなってしまいます。
集中力や記憶力の減退は、脳の機能の低下で起こり、現代社会のように情報過多の世の中では、外界からの刺激が多すぎて、脳がたくさん入ってくる雑多な刺激に対して消化不良を起こすのであります。
例えば、胃腸の調子が悪いと心配性に人は、ガンではないかと心配をして、そのことが脳に対する余計な情報となり、集中力を弱めたりします。解決方法の一つとしては、早く精密検査を受けて、ガンではないことを確認して、ガンであるかも?という心配事を消すことであります。
一度発達して、完成された脳の能力を、さらに成長させることはなかなか難しいかと思います。しかし、記憶力、感覚、思考力は、必要な情報や刺激をできるだけ上手に整理するトレーニングをすることで、脳機能をフル活用できるようになれます。
注意しなければならないのは、集中力の低下が何らかの病気が引き起こされている場合です。
高血圧、動脈硬化、糖尿病、胃腸病、肝臓病、腎臓病、甲状腺機能障害、脳腫瘍、結核、蓄膿症、アルコール中毒など、さまざまな病気が集中力を低下させる原因にもなります。このような場合は、かかっている病気を治癒させることが集中力低下に回復になります。
その意味では、日常の健康管理も集中力の低下予防に重要なポイントとなります。
集中力が低下しますと、そのことで引き起こされる、イライラや不眠、頭痛、強迫観念などの続発症状も問題になります。そのため、これらも症状を取り除くことは、集中力の回復と同時に、円滑な日常生活への再復帰となるものであります。
鍼灸治療は、集中力減退を中心とした症候群を取り除く目的で行います。
集中力の増進の鍼灸治療
主要なツボ
などがポイントになります。
上記のツボは、肺経、肝経、脾経、腎経の経絡上にあるものと、それぞれの経絡と関連のあるであり、刺激をするとエネルギーの流れをよくします。
治療法
頭の「百会」と後ろ首の「天柱」を刺激することで、頭重感がある場合に頭がすっきりします。 背中にある「肺兪」「肝兪」「脾兪」、腰にある「腎兪」をしっかりと刺激すると、肺・肝臓・脾臓・腎臓の働きを高める効果が期待できます。特に「脾兪」は東洋医学において意志が宿るとされ、精神を司る重要なツボと考えられています。また、「腎兪」は、身体を丈夫にし、元気の源となるツボとして知られています。
胸部・腹部では、「膻中」は心を落ち着かせ、「巨闕」は動悸を鎮める働きがあると言われています。「期門」は肝経の募穴として重要であり、「肓兪」はやる気を起こさせるツボとして知られています。 また、集中力や記憶力を高めるためには胃腸の状態も重要です。その点で、「天枢」と「大巨」は消化機能を高める役割を担っています。
腕の「曲池」は、古くから頭の機能を整えるツボとして用いられてきました。
足にある「足三里」は全身の活力を高め、「築賓」は頭をすっきりさせる効果が期待できます。「三陰交」は胃腸の働きを整え、「湧泉」は活力を与えるツボとして知られています。これらのツボをしっかりと刺激することが大切です。
人前で上がらないために…
人前で上がってしまうのを防ぐためには、まず下腹部を意識して大きくゆっくりとした腹式呼吸を行いましょう。次に、肩を上下、前後に回してほぐした後、首の後ろにある「天柱」を丁寧に揉みほぐします。最後に、両手で頭を包み込むようにして、頭頂にある「百会」を指圧すると良いでしょう。
頭部 「百会」
頚部 「天柱」
背部 「肺兪」、「肝兪」、「脾兪」
「腎兪」
胸部 「膻中」
腹部 「巨闕」、「期門」、「肓兪」
「天枢」、「大巨」
腕部 「曲池」
足部 「足三里」、「築賓」、「三陰交」
「湧泉」