東洋医学講座 430

【東洋医学の病因論】病気になりやすい体質とは?「五系統のバランス」と顔に現れる真実

【東洋医学の病因論】
病気になりやすい体質とは?
「五系統のバランス」と
顔に現れる真実

「体力はあるはずなのに、なぜか不調が続く」「検査では異常がないのに辛い」。その原因は、体力の絶対値(ランク)ではなく、身体の内側にある「五系統のバランス」の崩れにあるかもしれません。東洋医学では、病気を単なる外部からの攻撃とは捉えず、個体が持つ「体質の偏り」こそが病因であると考えます。本稿では、ご自身の真実の体質を知り、身体の声を聴くための「見立て」について、専門家の視点から解説します。

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

  • 「体力」と「体質」は別物である
    体力が高い(ランクが高い)ことと、病気になりにくいこと(バランスが良い)はイコールではない。特定の五系統(肝・心・脾・肺・腎)の突出や不足といった「偏り」こそが病気の入り口となる。
  • 個性と病因は紙一重である
    特定の系統が強い「〇〇旺タイプ」は、優れた個性を発揮する反面、その偏りが極端になると特定の疾病リスクを高める。長所を活かしつつ弱点を補う視点が必要。
  • 「顔」は内臓の鏡である(望診)
    内面の五系統のバランスは、そのまま顔立ちや皮膚の状態に現れる。特別な検査機器を使わずとも、「観る目(望診)」を養うことで、病気の種を早期に読み解くことができる。

病気の原因は何か

はじめに
病気の原因は「体質」と「体力」の相関にある

個体には、大きく分けて「体質」と「体力」という二つの側面があります。病気にかかるメカニズムを解明するには、この二つの違い、特に「体質」がいかにして形成され、疾病と関わっているかを理解する必要があります。

東洋医学の視点から、病気になりやすい体質の正体と、そのサインを読み解く「望診ぼうしん」の重要性について解説します。

病気の原因は「体質」と「体力」の相関にある

1. 五系統のバランスが
「病気への抵抗力」を決める

人体の機能は、東洋医学において「肝・心・脾・肺・腎」という五つの系統(五系)から成り立っています。これらは互いに影響し合いながら、生命活動のバランスを保っています。

しかし、この五系統の強さは、先天的に均等ではありません。

  • 五系の差が少ない(バランスが良い)
    疾病にかかりにくい
  • 五系の差が大きい(アンバランス)
    特定の系統に負担がかかり、疾病にかかりやすい

病気とは、単なる外部からの攻撃ではなく、内部のバランスの崩れによって生じる「隙」から生まれるものです。

2. 「〇〇旺タイプ」に見る個性とリスク

五系統の中で最も強い力が、その人の主体となります。例えば、肝の働きが他よりも強い場合、その人は「肝旺かんおうタイプ」と呼ばれます。

  • 個性の発現
    その系統の長所が強く出るため、性格的な特徴や才能として現れます。
  • 病気のリスク
    力の差が激しいほど、体質が一方に偏りやすくなります。

「個性が強い」ということは、医学的に見れば「エネルギーの偏りがある」ことを意味します。この偏りが大きすぎると、特定の疾病を引き寄せる病因となり得るのです。

3. 「ランク(体力)」と
「バランス(調和)」の違い

健康状態を正しく評価するためには、「ランク(体力の絶対値)」と「バランス(各系の比率)」の両軸を見る必要があります。ここが多くの誤解を生むポイントです。

【例:体力ランクが同じ100の人】

  • Aさん(均等型): 100:100:100:100:100
  • Bさん(不均等型): 100:120:80:90:110

両者の体力の総量は同じですが、病気への抵抗力は全く異なります。Bさんの場合、数値の低い「80」の系統が弱点(病因)となり、そこから崩れる可能性が高くなります。「体力があるから大丈夫」という過信が危ういのは、このバランスの欠落を見落としがちだからです。

4. 人相に現れる「五臓の調和」

内面の五系統のバランスは、そのまま外見(顔立ち)に投影されます。これを読み解くのが人相学であり、東洋医学的な視点です。

例えば、仏像の顔が「最高の相」とされるのは、宗教的な意味だけでなく、医学的に見て五官(耳・目・眉・鼻・口)の配置が完璧な調和を保っているからです。これは内部の五臓(肝・心・脾・肺・腎)が極めて高い次元で安定していることを示唆しています。

もちろん、我々は仏ではありません。多少のアンバランスこそが人間らしさであり、個性です。重要なのは、自分の「偏り(アンバランス)」を自覚し、長所として活かす術を知ることです。長所と短所は、常に紙一重の関係にあります。

5. 「真実の自分」を知るための望診

現代社会では、多くの人が情報や思い込みによる「偽りの自分」のイメージに縛られ、本来の体質を見失っています。

そこで重要になるのが、東洋医学の診断法の一つである望診ぼうしんです。 望診とは、体にメスを入れることなく、外に現れた形や色、働きを観察することで、内臓の状態や病気の兆候を読み取る技術です。

  • 葉を見て根を知る
    植物の葉の状態から根の健康状態が分かるように、人の顔色や皮膚の状態から五臓の働きを推察します。

原因不明の不調に対し、身体全体を読み解くアプローチをとるには、この「観察の目」を養うことが不可欠です。自分自身の真実の体質(=根っこ)を知ることこそが、納得のある養生、そして根本的な健康への第一歩となります。

🌿 まずは自分の体質(バランス)を知ることから始めませんか?

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