しゃっくりの原因と
鍼灸治療の可能性
止まらない時の対処法
「一度出るとなかなか止まらない…」
「しゃっくりが続いて、話すのもつらい…」
多くの人が経験するしゃっくり。そのほとんどは心配のない生理現象ですが、時には身体からのSOSサインである可能性も。
この記事では、しゃっくりが起こるメカニズム、東洋医学に基づく鍼灸治療によるアプローチ、そしてご家庭でできる簡単な止め方まで、詳しく解説します。
【目次】
1.しゃっくりとは?~その原因と症状~
しゃっくりが起こるメカニズム

しゃっくりは、生理学的には胸とお腹を隔てている横隔膜のけいれんによって起こる、一種の反射運動です。
私たちの呼吸は、主に横隔膜がリズミカルに収縮・弛緩することで行われています。この横隔膜を支配している神経(横隔神経)は、首の骨(頚椎)の3番目と4番目のあたりから出て、胸を通り、横隔膜に達しています。 何らかの原因でこの神経や横隔膜が刺激されると、呼吸のリズムが乱れ、横隔膜が意図せずけいれんし、「ヒクッ」という特徴的な音とともにしゃっくりが出るのです。つまり、しゃっくりは呼吸の変形の一種と考えることができます。
昔から「しゃっくりが100回続くと死ぬ」などと言われることがありますが、これは迷信です。しかし、重い病気にかかっている時にしゃっくりが長く続くのは、病状が思わしくない一つのサインであるとされてきました。 大部分のしゃっくりは、それほど心配のない一時的なものですが、ご本人にとっては気分が悪く、不快なものであることに変わりありません。 現代医学では、一般的なしゃっくりに対する決定的な治療法は確立されていませんが、東洋医学に基づく鍼灸治療は、放置すると治りにくい症状も含め、多くの場合で改善の実績を上げています。
【重要】止まらないしゃっくりは
隠れた病気のサインかも?
普段のしゃっくりとは異なり、あまりにも長く続く、または頻繁に繰り返す場合は、隠れた胃腸病などが原因で横隔膜に刺激が加わっている可能性も考えられます。
- 考えられる原因疾患の例
このように、しゃっくりが他の病気の一症状として現れることもあります。しゃっくりがあまりにも長く続く、または他の気になる症状を伴う場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診し、専門医の診察を受けることが重要です。
2.しゃっくりに対する鍼灸治療
鍼灸がしゃっくりに効果的な理由
鍼灸治療は、横隔膜のけいれんを引き起こしている根本的な原因にアプローチします。
- 神経の興奮を鎮める
横隔膜を支配する神経の過剰な興奮を、関連するツボへの刺激で鎮めます。 - 筋緊張の緩和
横隔膜や、それに関連する首、肩、背中などの筋肉の緊張を和らげ、けいれんを起きにくくします。 - 自律神経の調整
ストレスや疲労による自律神経の乱れを整え、身体の機能を正常化するのを助けます。 - 内臓機能の調整
しゃっくりの背景にある胃腸の不調などを整えることで、横隔膜への刺激を減らします。
しゃっくりケアに効果が
期待できる主要なツボの例
しゃっくりの治療には、以下のツボがポイントとなります。
具体的な治療法(指圧・鍼灸)
横隔膜に直接アプローチするツボ
東洋医学では、胸とお腹を隔てる横隔膜を「隔膜」と呼びます。背中の「膈兪」と、みぞおちの「巨闕」は、奇しくもこの横隔膜に相当する場所に位置しており、呼吸を司る横隔膜のけいれんであるしゃっくりに、特に効果を発揮するツボと考えられています。
しつこいしゃっくりに悩む方は、この「膈兪」と「巨闕」の両ツボにお灸(灸治療)をするのも大変効果的です。米粒大のもぐさを使って、一度に3~5壮くらい、これを1週間ほど続けると、症状が軽快することが多いです。
3.ご家庭でできる!
しゃっくりの止め方(家庭療法)
- ツボを押す方法
- 驚かせる方法(他者に手伝ってもらう)
昔から言われる「驚かせる」という方法も、強い刺激によって呼吸のリズムを強制的に変えるという点で、理にかなった面があります。 - 眼球圧迫法(専門家の指導のもとで)
これは古くから伝わる方法ですが、危険を伴うため自己判断では絶対に行わないでください。 患者を仰向けに寝かせ、施術者が患者の閉じたまぶたの上から、指先で眼球をごく軽く圧迫する方法です。迷走神経を刺激することでしゃっくりを止めるとされていますが、心臓の悪い方には禁忌であり、眼を傷つけるリスクもあります。あくまで専門家が最終手段として用いる可能性のある方法として知っておく程度に留めてください。
これらの家庭療法で止まらない、あるいは頻繁に繰り返すしゃっくりは、ひごころ治療院にご相談ください。東洋医学の視点から、その原因を探り、改善のお手伝いをさせていただきます。









