東洋医学講座 420

東洋医学の「腎」のすべて:水・骨・耳・黒・恐れを繋ぐ「水気」の法則

東洋医学の「腎」のすべて
水・骨・耳・黒・恐れを繋ぐ
「水気」の法則

東洋医学における「腎」とは、一体何なのでしょうか?それは単なる臓器の名前ではありません。天候の「寒さ」、大地の「水」、身体の「骨」、感覚器の「耳」、感情の「恐れ」まで、森羅万象を貫く「水気」というエネルギーシステムそのものを指します。本稿では、古典の教えに基づき、この深遠な「腎」の働きとその全体像を徹底的に解説します。

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

  • 腎は「水」のエネルギーシステム
    東洋医学では、「腎」は五行の「水」に属し、天の「寒」、地の「水」、色の「黒」、味の「塩」、感情の「恐れ」など、森羅万象の「水気」に関連するすべての事象を統括します。
  • 身体における腎の働き
    腎は「骨髄」を生み、「耳」にその状態が現れ、「唾」を司ります。また、「恐れ」の感情を蔵し、その脈は深く沈んでいます(沈脈)。
  • 膀胱との表裏関係
    腎は「ぞう」として身体の裏(内側)を司り、対となる「」である膀胱ぼうこうが表(外側)を司ることで、互いに連携して働いています。

水気の生成

東洋医学の古典において、「水気すいき」(五行における「水」のエネルギー)は、以下のように万物と対応付けられています。

  • 天(自然現象)においては「かん」となり、
  • 地(物質)においては「みず」となる。
  • 人体(組織)においては「ほね」となり、
  • ぞうにおいては「じん」となる。
  • (五色)においては「」となり、
  • (五音)においては「」となる。
  • (五声)においては「しん」(うめき)となり、
  • (五竅)においては「」となる。
  • (五味)においては「」(しおからい)となり、
  • (五志)においては「きょう」(おそれ)となり、
  • 変動(症状)においては「りつ」(ふるえ)となる。

この関係性は、生成の順序としても説かれています。

「北方は寒さを生ず。
寒は水を生ず。(水は寒と応じ、)
寒は腎を生ず。
腎は骨髄を生ず。
髄はかんを生ず。
腎はつかさどる。
腎は(唾などの)を司る。
腎気は黒色と関連し、
腎気は唾液だえきを生ず。」

とされています。

要約すると、古典では「腎は水をかたどり、冬におうず(働きが盛んになる)。その脈はちん脈であり、その外候がいこう(外部に現れる状態)は耳である。骨を養い、(恐れなどの)志をぞう」と説かれています。

経絡においては、「足の少陰腎経」であり、膀胱ぼうこう経と表裏の関係にあります。膀胱は「」としてひょうを司り、「足の太陽膀胱経」に属します。対して、腎は「ぞう」として(内側)を司るのです。

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