肺と庚辛・申酉 ー庚辛・申酉と金気の役割ー肺気と物質的豊かさの象徴
肺と庚辛・申酉
庚辛・申酉は金気の干支にして、この期の働きは肺気を盛んにします。
一般にも、金神を庚申(こうしん)様と称して、金財の神様として祀られていて、それらを祀ってある塚を庚申塚などと呼んでいます。
庚とは、かわる・あらたまる・つぐなう(陽気がつきて、陰気が甦る)の意味があります。
庚の気をうけて生まれた人は、焦燥・不定・離合・空元気・雄弁であり、打算的で物質中心主義である反面、手腕家でもあるといわれています。
辛とは、あらたまる・新しいの意があり、辛はまた新に通じて、弁舌・没義(義をなくす、道を偏る)・利己・辛労を意味し、取り越し苦労が多く、陰気の質、世辞愛嬌があって交際巧みでありますが、口ほどに親切心はないといわれています。
庚辛・申酉の働きについて
庚辛(かのえかのと)は十干、申酉(さるとり)は十二支の金気を司る符号です。戌(いぬ)は土気でありますが、金気を持ち、秋の土用であります。
金は土から生じるので、土から産出される収穫物は金気であります。一般に言われる金神とは、財・物質の神様であり、庚申様といわれています。金銀財宝・田畑の収穫物などの物質の神様であります。
庚は、陽気がつきて陰気にかわるところから、かわる・あらたまるなどの意味があります。祐気を持てば安定性があり、剋気を持てば不安定な気持ちになります。金性のいい面は沈着性があるというところです。庚年の人はどっしりしているようで、心中は案外不安定なところがあります。
辛は、庚が陽に対して陰で、同じ金気で、あらたまるという意味があります。辛は新に通じ、古きを改めて新しくするということです。
十二支の申は陽金、酉は陰金で、十干の天干と組み合わさりながら天地の働きを現す符号として使われます。
この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!
今回の講義の概要
・庚辛・申酉と肺の関連性
・庚と辛の特性
・金気と物質的豊かさの象徴