東洋医学講座 421

東洋思想の真髄:「一理」から生まれる万物の「働き(用)」とは?

「一理」から生まれる万物の
「働き(用)」とは?

私たちは一人ひとり違う顔を持ち、朝と夜でも表情が異なります。しかし、その根底にある「自分」という存在はたった一つです。東洋思想では、この「一つであること(体)」と「多様な現れ方(用)」の関係性が、宇宙全体の成り立ちをも説明する「真理」であると考えます。本稿では、森羅万象を生み出す根源的な「一理」と、そこから派生する無限の「働き」について解説します。

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

  • 「体」と「用」の関係
    「体」は物事の本体や根源、「ゆう」はその働きや作用を指します。人間で言えば、一人の人間(体)が、食事や会話など多様な活動(用)を行うことと同じです。
  • 万物は「一理」からなる
    自然界のあらゆる現象は、たった一つの根本原理(一理)で整理されます。「太極」という一つの全体の中に、陰と陽が不可分に組み合わさって存在しています。
  • 根源は一つ、働きは無限
    宇宙の森羅万象は、根源(基)は一つであっても、その働きの方向性(用)が異なることで、多様な姿形となって現れているのです。

水気の生成

水気の成り立ちと働き

すべては一つの理からなる

ここでは、東洋思想の根本にある「ゆう」という概念について説明します。

」とは、すなわち「働き」のことです。私たち人間に例えると、もととなる「一つの体」が、状況に応じてあらゆる「働き」をします。朝の顔、昼の顔、夜の顔と、その時々で働きの側面は異なりますし、食事をする、考える、話す、物を作るといったように、具体的な働き)は様々です。しかし、これら全ては、一人の人間という「一つの体」が行っています。

自然界の働きも、これと全く同じように考えることができます。

自然の働きは「」、すなわち、たった一つの根本原理によって、すべてが整理されているのです。その「」とは、どのようなものでしょうか。

まず、全ての根源となる一つの全体像「太極たいきょく」があります。その太極の中には「」と「」という、一見すると対立するような二つの働きが存在します。しかし、これらは別々のバラバラなものではなく、互いに補い合い、組み合わさって初めて「一つの働き」を成す、不可分の関係なのです。要するに、根源は「一つ」であるということです。

このような「理」が、万物を生み出しているのです。

私たちが存在し、草木が生育していること、その全ての現象が、この「理」によって生成されています。これこそが、以前の講座から説明している「真理」なのです。

そして、宇宙の動植物をはじめとした森羅万象を具体的に形作り、動かしているのが、この「用」(働き)です。根源(基)は一つでも、その「用」としての現れ方、すなわち働きの側面は、万物それぞれにおいて全て異なっているのです。

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