臓器と色の関係 ー体表の色から健康を読み解く
肺と白色
常色の見分け方
旺盛な臓器ほど酷使しやすい
人間は、旺盛な臓器を主体として、一番強い臓器を酷使しやすいものです。臓器の持っている力の範囲内で使っている人は少なく、それ以上の力で働くために過剰分が無理となって亢進し、この不摂生の亢進分が相剋現象を引き起こします。
例えば、過食すると脾が亢進し、土剋水で腎を亢進させ、次いで剋傷の働きが心に行きます。相剋的に悪循環して消化しきれずに、絶えず力の弱い臓器、または欠点のあるところに発症することになります。結局は、弱いものが傷つけられることになるのですが、これが自然の理というものです。人間社会には一応、弱者を救済する仕組みがありますが、結局弱いものは負けるのです。これは宿命といってもいいかもしれません。
心旺タイプの人が肺疾患にかかっても、割合に復活度が早いのが特徴です。心旺の場合は、心100のものが120になって相剋現象を起こし、肺に負担をかけます。しかし心を使わなければ相剋現象は起きません。つまり、何もせず、じっとしていて心を使わなければ相剋現象は起きません。だいたい、実証タイプの人が病になっても復活が早いのは、仕事を止めて、じっとしていれば他の臓器に負担をかけないために回復するからです。つまり、寝ていればいいのです。
しかし、実証タイプの人は無理がきくので、仕事を止めてじっとしていることをせず、最後まで働き、倒れるまで仕事をするという欠点が出やすいです。若いころの体験で、「やればできる」と過信し、また事実やればできる力を持っているために、弱い臓器との力差を広げて急に倒れる結果になる例が多いです。ともかく力が低い臓器に疾病を生じさせます。
また、急性病というのは、一つの臓器の力を急に低下させることです。慢性病は、各臓の力を少しずつ下げてしまうことで必ずかかります。
この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!
今回の講義の概要
・臓器の相剋現象
・急性病と慢性病
・実証タイプの人の欠点