免疫 67

筋肉・骨・関節は「兄弟」だった!マクロファージから紐解く痛みの真実

筋肉・骨・関節は「兄弟」だった!
マクロファージから
紐解く痛みの真実

腰痛や関節痛の治療で、骨の変形ばかりを気にしていませんか? 実は、筋肉も骨も関節も、進化を辿れば「原始マクロファージ」という同じ細胞から生まれた兄弟のような存在です。なぜ筋肉の疲れが骨を破壊するのか、そしてなぜ「痛み」を薬で消してはいけないのか。進化生物学と免疫学の視点が、痛みの常識を覆します。

ツボ丸くん

この記事を読めば、免疫について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

運動器のルーツはすべてマクロファージ
筋疲労が骨と関節を破壊する
痛みは「治癒反応」であり、治療対象ではない

免疫学から考える腰痛、ひざ関節痛、肩こり

運動器のルーツは
「マクロファージ」にある

関節、骨、筋肉といった組織は、すべて中胚葉系の組織として、原始マクロファージから進化しました。具体的に言えば、マクロファージの「運動能」を進化させたものが筋肉であり、代謝産物(老廃物)を一時的に貯蔵・石灰化させたものがです。そして、骨と骨をつなぐ関節もまた、マクロファージ由来の組織です。

マクロファージは血球細胞群や血管内皮細胞の生みの親でもあります。つまり、私たちの運動器官は、血管や血液と共に一体となって進化したシステムなのです。

筋肉の疲労が「骨」や「関節」を
壊すメカニズム

起源を同じくするため、これらの運動器官に対する神経支配や血流支配はオーバーラップ(共有)しています。したがって、筋肉が疲労して血流が障害されたときは、筋肉単独の問題では済みません。その領域にある骨や関節も同時に血流障害に陥り、ダメージを受けます。

局所的な血流障害は、その領域を交感神経緊張状態にし、必然的に顆粒球の増多を招きます。増えた顆粒球が放出する活性酸素などが組織を攻撃すること。これが、最終的に関節や骨に異常(変形など)を引き起こすメカニズムです。

痛みは「治癒反応」である

さらに知っておくべき重要な事実は、「これらの運動器官の障害を治癒させようとする生体反応が、痛みを作っている」ということです。

血流が再開し、組織を修復しようとする際に、血管を拡張させるプロスタグランジンアセチルコリンといった物質が働きます。これらが痛みを引き起こすのです。

したがって、この「痛み」自体を治療対象(消去対象)とすることは完全に間違っています。痛み止めで反応を遮断するのではなく、その手前にある「筋疲労」や「血流障害」が起こった原因を治療対象としなければなりません。

この「痛み=治癒反応」という視点の欠如こそが、現代医療において腰痛や関節痛を簡単に治せない最大の理由なのです。

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