免疫 48

免疫 48 免疫学から考えるアトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とステロイド外用剤 ー 長期使用のリスクと根本治療への課題 

アトピー性皮膚炎の治療において、ステロイド外用剤は広く用いられていますが、その使用には慎重な検討が必要です。強力な抗炎症作用を持つ一方で、その長期使用は症状の一時的な抑制に留まらず、予期せぬ副作用や病態の複雑化を招く可能性があります。

この記事を読めば、免疫について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

ステロイドの強力な抗炎症作用とその副作用の歴史  
長期使用による新たな病態形成と自然治癒の阻害 
全身性副作用とステロイド離脱のリスク 

免疫学から考えるアトピー性皮膚炎

ステロイド外用剤の作用

アトピー性皮膚炎発症のメカニズムを理解することで、正しい治療法が自ずと見えてきます。そこで、まずステロイド外用剤について考察しましょう。ステロイドホルモンは、1950年代に入ってから臨床的に使用されるようになりました。

最初に用いられたのは慢性関節リウマチに対する治療です。その強力な抗炎症作用によって、関節炎は劇的に抑制されました。しかし、数年を経てこの抗炎症作用の効果は再評価されることになります。なぜなら、薬を長期間使用すると、激しい関節破壊が起こり、病状が急激に悪化し始めたからです。

その後、長期にわたる膠原病などの疾患において、このようなステロイドホルモンによる組織障害の副作用が明らかになり、反省期に入りました。これは、アトピー性皮膚炎に対する外用剤でも同様でした。皮膚の脆弱化や毛細血管の拡張が起こる酒さ様皮膚炎、また、交感神経緊張の持続による不安感や絶望感などのステロイド神経症が引き起こされたのです。これにより、ステロイド外用剤もまた反省期を迎えました。

しかし、年月が経つにつれて、このような経験を持つ現役の医師が少なくなり、ステロイドホルモン全般の危険性に対する認識が薄れていきました。そして1980年代から1990年代に入り、再びステロイドホルモンの積極的な使用が起こります。

特に、ステロイドホルモンの外用剤による副作用は、内服薬とは異なり発現するまでに2年〜数年と長い期間を要するため、油断が生じました。その結果、今日、ステロイドによる薬害に苦しむ多くのアトピー性皮膚炎の子どもたちが出現するに至りました。

そもそも、アトピー性皮膚炎や気管支喘息など子どもに多いアレルギー疾患は、高学年になると自然治癒することが知られています。これは、子ども時代のリンパ球優位体質が15〜20歳頃に終焉を迎えるためです。しかし、ステロイド外用剤を熱心に塗布した子どもは自然治癒が起こりにくくなり、難治化へと進行することになります。

この真の原因は、外用されたステロイドホルモンが皮下組織に沈着し、自然酸化を受けて変性コレステロールとなることです。ステロイドホルモンはコレステロールから生合成されますが、体内での停滞によって元の形に戻ってしまうのです。

そして、この酸化コレステロールが激しい血流障害と顆粒球増多を招き、新たな病態を形成していたのです。酸化コレステロールの刺激は局所炎症を引き起こすだけでなく、全身症状をも発現させます。これは、交感神経過緊張によって、全身性の血流障害と顆粒球増多が同時に起こるためでもあります。

さらに、先に述べた精神症状のほか、ステロイド潰瘍、大腿骨頭壊死、高血圧、白内障、網膜剥離などが引き起こされます。このレベルに達すると、ステロイド外用剤では炎症をコントロールできなくなるため内服薬へと移行し、最終的には多臓器不全などを引き起こす可能性もあります。

多くのアトピー性皮膚炎の子どもたちは、ステロイド外用剤が真の治癒をもたらす薬ではないことに気づき、独力でステロイド離脱を試みることが多いようです。しかし、体内に沈着した酸化コレステロールを中和するステロイドが途絶えることで、さらに激しい交感神経刺激症状が現れます。これは「リバウンド現象」や「禁断症状」とも呼ばれるもので、これにより確実に病状の破綻をきたす子どもたちも出てしまいます。

このように、ステロイドホルモンによる抗炎症作用は、アトピー性皮膚炎の真の治癒とは関係ないところで繰り返される現象です。いわば、その場しのぎの治療法であり、最終的には病状の破綻を招く可能性があると言えるでしょう。

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