小児はり

小児はりの治療に使用するはり
写真は小児はりに用いるはり(鍉鍼)です。鍉鍼(ていしん)は、先端が丸い太めの鍼で、皮膚に直接刺さずに撫でたり、押したり、擦ったりすることで刺激を与えて治療を行います。「刺さない鍼」または「接触鍼」とも呼ばれます。

刺さないはり ー 小児はりが子どもの健康に与える影響とは

近年、子どもの夜泣きやかんしゃく、落ち着きのなさなどに悩むパパやママが増えています。これらの症状の背景には、子どもの未発達な自律神経が関係していることがあります。そこで注目されているのが、刺さない小児はり療法です。刺さない小児はり療法が子どもの自律神経に与える影響について、詳しくご説明いたします。

【目次】

1.小児はりの概要と効果
2.小児はりで改善が期待できる症状
3.子どもにおける自律神経の重要性
4.小児はりの施術の流れ
5.施術を受ける際の注意点
6.小児はりが受けられる新丸子・武蔵小杉の鍼灸院
7.患者様の口コミと体験談
8.予約の方法と相談
9.子どもの健康を守るために

小児はりの概要と効果

小児はりとは?

小児はり」とは、江戸時代に大阪の治療家たちが行っていた治療法で、大正末期から昭和初期にかけて関西を中心に広まった小児を対象とした治療法の名称です。

関東でも小児の治療が行われていますが、「小児はり」という言葉はあまり使われないかもしれませんので、聞き慣れないかもしれません。

小児はり」では、通常のはり治療に使用される「刺すはり」とは異なり、皮膚に接触させて軽い刺激を与える特殊なはり・・を使用します。これは大人の治療とは異なり、小児の感受性に合わせた施術方法です。痛みや副作用もなく、子供たちがとても元気になりますよ。

対象年齢は?

生後1か月から小学生高学年です。

施術にかかる時間は?

施術時間は、子どもの症状や年齢によって異なりますが、一般的には5分~10分程度です。

子供がじっとしていられないけど大丈夫?

お子様がベッドでじっとしていられない場合は、お母様に抱っこしていただき施術を行います。

小児はりで改善が期待できる症状

小児はりは、かんの虫の様々な症状に対して改善効果が期待されます。皮膚への優しい刺激により、自律神経のバランスを整え、心身のリラックスを促します。その結果、夜泣きやかんしゃく、食欲不振などの症状が緩和されることがあります。

小児はりの適応症状

  • 疳の虫かんのむし症状 
    疳の虫」とは、昔から伝わる子どもの心身の不調を指す言葉です。具体的には、夜泣き、不機嫌、いらだち、ちょっとした物音に驚く、寝ているときに薄目を開ける、奇声(かん高い声)を上げる、行動が粗暴になるなどが含まれます。これらの症状は、現代医学的には自律神経の乱れやストレスによるものと考えられています。
  • 夜泣きへのアプローチ
    小児はりは、夜泣きに悩む子どもにも効果が期待できます。皮膚への優しい刺激は、子どもの緊張を緩和し、リラックス効果をもたらします。これにより、夜間の睡眠の質が向上し、夜泣きの改善につながる可能性があります。
  • 自律神経との関連性
    小児はりの刺激は、皮膚を通じて自律神経に働きかけます。自律神経は体の様々な機能をコントロールしており、そのバランスが崩れることで夜泣きやかんしゃくといった症状が現れることがあります。小児はりによって自律神経のバランスを整えることで、これらの症状の改善が期待できます。
  • 下痢
  • 便秘消化不良腹痛
  • 肩こり
  • 風邪頭痛発熱
  • おねしょ
  • 結膜炎眼瞼炎
  • 鼻カタル耳下腺炎慢性気管支炎小児喘息
  • 湿疹アトピー性皮膚炎

その他症状にも対応しています。お気軽に相談ください。

当院での施術実績

当院では、これまで多くの子どもたちの疳の虫の症状を改善してきました。経験豊富な鍼灸師が、一人ひとりの症状に合わせて、最適な施術を提供します。

子どもにおける自律神経の重要性

自律神経とは?

自律神経は、ヒトの生命活動を維持するために、24時間働き続けている神経です。呼吸、消化、体温調節、睡眠など、意識とは無関係に体の機能をコントロールしています。

子どもにおける自律神経の役割

子どもの自律神経は、成長とともに発達していきます。しかし、未発達な状態では、ストレスや環境の変化に影響を受けやすく、バランスを崩しやすいという特徴があります。

夜泣きと自律神経の関係

夜泣きは、子どもの自律神経の乱れによって引き起こされることがあります。昼間の興奮やストレスが夜間に影響し、睡眠の質を低下させることがあります。

小児はりの施術の流れ

施術の流れ

小児はりの施術は、まず丁寧なカウンセリングから始まります。子どもの症状や体質、生活習慣などを詳しくお伺いし、最適な施術プランを立てます。施術は、刺さない鍼などを用いて、皮膚を優しく刺激します。

施術を受ける際の注意点

初診のカウンセリングの重要性

小児はりの効果を最大限に引き出すためには、初回カウンセリングが非常に重要です。子どもの状態を詳しく把握し、最適な施術プランを立てることで、より高い効果が期待できます。

施術中の身体の反応

小児はりの施術中、子どもはリラックスして眠ってしまうことがあります。また、施術後に一時的に眠気やだるさを感じることがありますが、これは体が良い方向へ変化しているサインです。

安全性とリスクについて

小児はりは、刺さない鍼やローラーなどを使用するため、安全性が高い施術です。しかし、まれに皮膚の赤みやかゆみなどが生じることがあります。施術前にしっかりと説明を行い、安全に配慮して施術を行います。

小児はりが受けられる新丸子・武蔵小杉の鍼灸院

当院の特徴と実績

当院は、新丸子・武蔵小杉エリアで、子どものための小児はりを提供しています。豊富な経験と実績を持つ鍼灸師が、一人ひとりの子どもに合わせた丁寧な施術を行います。

徒歩でアクセスできる便利な立地

当院は、新丸子駅または武蔵小杉駅から徒歩圏内にあり、アクセスも便利です。

院長の資格と経験

院長は、鍼灸師の国家資格を持ち、小児はりに関する豊富な知識と経験を有しています。

患者様の口コミと体験談

施術後の改善例

当院で小児はりを受けた子どもたちからは、「夜泣きが改善した」「かんしゃくが減った」「食欲が出てきた」など、多くの改善例が報告いただいています。

家族の声と満足度

「子どもが落ち着いて過ごせるようになった」「家族みんなが笑顔で過ごせるようになった」など、家族の方々からも喜びの声が寄せられています。

夜泣き改善の成功事例

3ヶ月続いた子どもの夜泣きが、小児はりを3回受けたところ、ぐっすり眠れるようになったという成功事例もあります。

予約の方法と相談

当院の予約は、電話またはインターネットで受け付けています。お気軽にご相談ください。

子どもの健康を守るために

小児の不調の原因

子供の不調は、先天的な問題がなければ、後天的な生活の影響が大きいです。
特に、食事睡眠運動に問題があることが多いです。

例えば、便秘がちであれば、食生活に問題があります。砂糖の多いお菓子や動物性タンパク質の過剰摂取、野菜嫌い、冷たいものの摂取が原因として挙げられます。これらの要因により腸内環境が悪化し、便秘や下痢になりやすくなります。腸内環境の乱れは精神面にも影響し、アレルギーや喘息、花粉症の発症リスクが高まることが最近の研究で分かってきました。

チョコレートやジュースを過剰に摂取していませんか?砂糖は腸内の悪玉菌の好物です。好き嫌いを克服し、バランスの良い食事や腸内環境を整えるための食品を摂取させましょう。

イライラしやすい場合は、寝不足運動不足が関与しています。脳が処理できる量を超える情報や人間関係のストレス、長時間のゲームプレイ、スマートフォンやタブレットの過剰利用が要因となります。子供は大人のように自己表現が上手ではないため、イライラやストレスを感じても適切に表現できません。そのため、イライラや不満が蓄積され、解決できない場合には暴れ出すこともあります。

体力不足や生活習慣の乱れがあると、十分な睡眠が取れません。体が冷えることで早く目が覚めてしまうこともあります。中学生までは22時以降の就寝は遅すぎますので、21時までには必ず寝るようにしましょう。まずは生活習慣を見直してみてください。

子供の体が冷える要因

睡眠不足

必要な睡眠時間は以下の通りです。睡眠には、体や心の休息だけでなく、細胞の修復や体の成長のために必要です。

よく寝ている女の子
  • 乳児(~1歳未満):11~12時間
  • 幼児(1~3歳未満):約10~11時間
  • 学童期(3~6歳未満):約9~10時間
  • 小学生・中学生:約9時間

睡眠が足りていないと、疲れがとれず、イライラし、成長も遅れます。

食事の不摂生

バランスのよい食事をする子供

大人にとって美味しくても、子供にとっては体に負担をかけるものがあります。特に、添加物や砂糖が多いものお子様にとって毒になりうる可能性があります。不摂生によって腸内環境が悪化すると、腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌が腸内を傷つけます。その結果、アトピーや喘息などのアレルギー疾患や、精神面への悪影響が生じることがあります。砂糖や脂肪は悪玉菌の好物です。糖分や脂肪分が多く、バランスの悪い食事は腸内環境を乱します。

運動不足

体を動かすことで熱が生まれます。この熱は消化、成長、免疫など様々な活動に不可欠です。運動は筋肉を鍛え、これにより熱を生産します。筋肉は体を支える重要な役割も果たしています。運動不足は体を冷やし、体力が低下し、免疫力が低くなり、姿勢も悪化します。

浅い呼吸、口呼吸

熱を作るためには酸素が必要です。この酸素は物を燃やし、体の活動の源になる熱を生成します。弱い浅い呼吸では酸素が不足します。また、口呼吸は直接肺に空気を届けます。この空気が冷たかったりすると、肺や気管に負担をかけ、体を冷やします。

ストレス

家族間の言い争いやストレスは、子供にとって大きな負担になります。お子さんたちは家庭の雰囲気を鋭く観察しており、それが原因でストレスを感じることが多いです。子供たちの精神的な健康を保つためには、穏やかな家庭環境を整えることが重要です。