東洋医学講座 457 肝旺タイプの顔つき

面長は「肝」が強い証拠?東洋医学で読み解く肝旺タイプの顔つき・体形と3つの健康状態

面長は「肝」が強い証拠?東洋医学で読み解く肝旺タイプの顔つき・体形と3つの健康状態

東洋医学では、顔の形や体つき(相貌)を観察することで、その人が生まれ持った強い臓器・弱い臓器(体質)を見極めることができます。中でも、五臓の「肝」のエネルギーが強い人を「肝旺タイプ」と呼びます。しかし、一口に肝旺タイプと言っても、現在の五臓のバランスや体力の有無によって、顔つきや体形には大きな違いが現れます。本稿では、肝旺タイプに共通するベースの特徴と、健康状態によって変化する「健全・亢進・虚弱」の3つのパターンの見分け方を客観的に解説します。

1. 肝旺タイプの基本特徴~ベースは「面長」

肝旺タイプの最大の特徴は、顔全体の輪郭が「面長(おもなが)」であることです。筋肉や腱を司る「肝」のエネルギーが強いため、ベースとして筋肉が引き締まり、スラッとした骨格を持ちやすい傾向にあります。

しかし、このベースとなる「面長の形」が、他の4つの臓器(心・脾・肺・腎)とのエネルギーバランスによって、ふっくらしたり、骨ばったり、貧相になったりと変化していきます。以下に、3つの健康状態別の特徴を分類します。

2. 【健全な肝旺タイプ】心身のバランスが取れた理想形

肝のエネルギーが最も強いものの、他の臓器も80%程度と十分に発達しており、全体的なバランスが綺麗に保たれている理想的な状態です。

五臓のバランス(目安): 肝100:心80:脾80:肺80:腎80

顔面の特徴

体形の特徴

3. 【亢進している肝旺タイプ】過労やストレスで気が高ぶった状態

肝のエネルギーだけが突出して強すぎ(過労やストレスなどで高ぶっている状態)、他の臓器のエネルギーが60%程度に落ちている状態です。筋肉の緊張や神経の過敏さが外見に現れます。

五臓のバランス(目安): 肝100:心60:脾60:肺60:腎60

顔面の特徴

体形の特徴

4. 【体力のない肝旺タイプ】エネルギー不足の虚弱状態

全体の体力が落ち、健全な肝旺タイプをそのまま「小型で弱々しくした」ような状態です。肝の力も60%程度に落ちていますが、他の臓器はさらに低く40%程度しかなく、相対的に肝が一番強いという「虚弱な肝旺タイプ」です。

五臓のバランス(目安): 肝60:心40:脾40:肺40:腎40

顔面の特徴

体形の特徴

5. まとめ~顔の「形」から五臓のバランスを読み解く

「面長だから肝旺タイプ」と一括りにするのではなく、あごのしっかり具合、眉の美しさ、肉付きなどを総合的に観察することで、その人が現在「健全な状態」なのか、「ストレスで気が張っている(亢進)状態」なのか、「全体的に疲労困憊(虚弱)している状態」なのかを客観的に判断することができます。

自分の顔を鏡で見て、眉の毛羽立ちや頬の肉付きの変化に気づくことができれば、それは五臓からの貴重なメッセージをキャッチしたことになります。外見から内側のエネルギー状態を読み解く東洋医学の「望診」は、日々の健康管理において非常に論理的かつ有用なツールと言えるでしょう。

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日吉 直之ひごころ治療院 院長/鍼灸学士・はり師・きゅう師(国家資格)
日本初の鍼灸大学である明治鍼灸大学(現・明治国際医療大学)鍼灸学部卒業、鍼灸学士。はり師・きゅう師(国家資格)、介護予防運動指導員。 2001年より鍼灸臨床に携わり、2009年に武蔵小杉・新丸子でひごころ治療院を開院。 「納得なき施術はしない」を信条に、身体の声を翻訳し、必要最小限の刺激で回復の余白をつくる施術を行っています。 新丸子駅 徒歩4分/武蔵小杉駅 徒歩10分・当日予約はお電話で。 所属学会・研究会:日本東洋医学会/公益社団法人全日本鍼灸学会/日本伝統鍼灸学会 明治国際医療大学同窓会「たには会 関東支部」役員