東洋医学講座 370

東洋医学講座 370 金気の生成

金気の生成 ー 古典に見る金気の生成と働き ー 五行と肺の深い関係

ひごころ治療院

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

金気の起源と役割
五行の循環と関係
肺とその象徴

金気の生成

古典では、金気を次のようにまとめています。

  • 天にありては燥となす
  • 地にありては金となす
  • 体にありては皮毛となす
  • 臓にありては肺となす
  • 色にありては白となす
  • 音にありては商となす
  • 声にありては哭(な)げくとなす
  • 変動ありては欬(がい)となす
  • 竅にありては鼻となす
  • 味にありては辛となす
  • 志にありては悲となす

金気と五行との関連

  • 西方の働きは燥を生ず
    (西日は湿性をなくし、大気を燥気に変える)
  • 燥は金気を生ず
    (生物体を乾燥させることで収斂し、金形を生じる)
  • 金は辛を生ず
    (収斂した植物は辛味を帯びる)
  • 辛は肺を生ず
    (肺気を促進する)
  • 肺は皮毛を生ず
    (皮毛の成長や維持に影響する)
  • 皮毛は腎を生ず
    (金生水との関連性を示す)

肺の働きと象徴

  • 肺は鼻を司り、声音の門戸を司る。
  • 白色は肺気に由来する。
  • 涕(鼻汁)は肺虚風邪による。
  • 腥(なまぐさ)い臭いは肺より発生する
    (豚や犬のような臭い)。
  • 肺は金を象り、秋に旺す。
  • 脈は浮濇(ふせつ)を示し、皮毛を養い、気を蓄える。
  • 手の太陰肺系と手の陽明大腸経が表裏を司る。

金気の成り立ちと働き

金気生成に関する要約は以下の通りです。

『素問』に基づき、「天にありて燥となす」という表現は、天の金性の働きを「燥」と定義しています。

燥の作用が金気を生むという記述があります。乾燥の過程で物体が固化し、金気が形成されるとされています。

この金気は辛を生じ、秋や夕方の大気は辛味を生じると述べられています。

「皮毛は腎を生ず」という記述は、金生水の関係性を示し、この接点にさらなる研究の余地があります。

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