東洋医学講座 344

センリョウの実

五臓と五つの心の働きー肺気の正・不正、強・弱

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

肺気の正とは義の徳を持つこと
肺気の不正は征服感や他人への影響
肺気の強弱と人の行動

肺と悲

五臓と五つの心の働き

肺気の正・不正、強・弱の心情

肺気の正とは、肺気が虚でも行き過ぎでもない状態で、義の徳を持ちます。義とは、身や考え方をしっかり固めて、人道を正しく行くことです。人が困っているときに助けるのも、もとの道に戻してあげることであり、これも義です。

肺気の不正は、肺気が虚している場合や、逆に行き過ぎている場合、中庸でないものを指します。征服感に燃え他人を悲しませることが多くなります。例えば、子供の世界で、気の弱い男の子が女の子をいじめ、自分が強いと感じることがありますが、これは虚によるものです。逆に、高い山に登るなどは、肺の実の表れです。

肺気の強は、権(剣)を振るいます。これは人の上に立ち、人を支配しようとする力です。このタイプの人は、政治家や公務員、警察官、自衛隊などの職業に向いています。いずれも正義感が必要な仕事ですが、これが過ぎると支配力が出て、人々を悲しませることになります。逆に、肺気が弱い人は、皆がいるところで一人黙っている、隅っこの方へ座るなど、全ての点で消極的です。

以上の肺気の正不正強弱は、一人の人の中でも様々にミックスされており、その時の環境によって異なる形で発揮されます。弱い人は主体的には消極的ですが、ある時は一過性に強くなったり積極的になったりし、またある時は全く意気消沈してしまうこともあります。また、正の力を持つ人でも、絶えず正義を振りかざしているわけではなく、時には不正なことを起こすこともあります。自分では正しいと思ってやっていることでも、他から見ると誤っていることもあります。要するに、性質・時・場・相対関係などによって、かなり異なった面があります。

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