東洋医学講座 342

ストレプト・カーパスの花

五臓と心 の働き ー心と脾の役割と影響

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

心と喜笑の関係
脾と考慮の関係
実証タイプと虚証タイプの考え方

肺と悲

五臓と五つの心の働き

心と喜笑

喜笑心の開大陽遁中の陽遁です。体に熱気があると、まず胸を覆っている服を外します。熱気は上に行く性質があるので、一番熱くなるのは本当は頭ですが、普通は頭には何も覆われていないので、服に覆われている胸が苦しく感じます。そして、開襟するとホッとします。喜笑もこれと同じ原理です。したがって、心旺体の人でも熱気がみなぎっている人は、精神的にも笑いが多くなり、大きくワッハッハッハと笑います。心虚の人は笑いが多くありませんが、病的に亢進すると、笑いが止まらなくなります。ただし、心旺体でない人でも、笑っているときは心が亢進しています。

脾と思慮

土は、しまって育てるという母胎の働きを持っています。これを人の志に当てはめると、行動する前の心の中の考慮することに当たります。そして、この考慮には陰陽があります。陽の場合は「思慮」、陰の場合は「憂慮」となります。すなわち、土の育てる力が強く出たほうが思慮、しまい込む力、殺滅の力が強く働いた場合が憂慮ということです。土はちょうど陽遁と陰遁の分岐点で、土の心情である考慮は、怒や喜笑の発散の心と、脾や恐驚の収斂の心との中間にあります。それが陽遁の方に向いたのが思慮陰遁の方に傾いたのが憂慮ともいえます。したがって、人でいえば、脾旺の実証タイプの人はじっくりと論理的に考える力を持っていて、くよくよしませんが、脾虚の人は、心配ばかりしていてまとまらない、ということになります。また、反対に心配ばかりして憂慮すると脾胃が虚します

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です