東洋医学講座 341

ゴクラクチョウカの花

五臓と心の働き ー肝と怒りの関係

この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

怒りと肝気の関係
肝力の亢進と低下
実の怒りと虚の怒り

肺と悲

五臓と五つの心の働き

肝と怒り

震の卦

怒り心の痙攣木気の過亢進であります。易の卦でいえば、震の上爻、すなわち過爻1に当たります。初爻(一番下)は、車でいえばローギアの力であり、力の原動力です。初爻は不及爻ですが、震においては陽位(一般に奇数爻を陽位とします)に陽爻があって、位を得ており、この卦の主爻(卦の内容を代表する爻)として力があります。二爻の中庸爻は、トップギアに入れてコンスタントに走っている働きといえます。三爻は、陽位に陰爻があって、位を得ておらず、力がないのに力以上の無理をしています。車でも性能以上のスピードを出すと振動しはじめますが、それと全く同じです。

したがって、怒り肝気の亢進で、多くは肝力が低下しているための一時的亢進です。肝力さえあれば、少しぐらいのことでは怒りません。ただし、一旦怒ればすごい怒りで、しかも長続きします。これに対して、肝虚の人の怒り長続きせず、怒っているうちに疲れてしまいます。怒りにも、実の怒り虚の怒りがあります。

  1. 一番上、というのは、周易では、一般的に、過爻(かこう)と言われている。 ↩︎

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