東洋医学 と現代医学の違い ーアプローチと診断方法
東洋医学講座 3
現代医学は、顕微鏡などを用いた解剖分析的な方法に基づいており、目に見えるもののみを単位として体系化しています。そのため、動物や死体の解剖を行い、誰が見ても同じように理解できるもの、誰にも共通するものを抽出し、これを科学的としています。しかし、生命があるときにのみ働く生理的な力や、各人の個性といった目に見えないものは信用されにくいです。
一方、東洋医学は、目に見えるものの裏にある生理作用や精神の働きを非常に重視し、それを「気」と総称しています。目に見える「形」や「相」は、気によってつくられ、その気の変動によって変化し、生き生きと働くと考えます。気と形とは互いに働き合い、協力し合っています。例えば、形の変化で気が変化したり、気の変化で形が変化したりします。
手相や人相は、形を見て気を知る、つまり形を見れば性格や運勢が分かるという相気相関の応用です。東洋医学では、実際には見ることのできない心臓や肝臓を診断し、治療します。その心臓や肝臓は、形や大きさ、病気の程度が各人異なります。形や気を含めた人間全体を知り、診断と治療を行うのが東洋医学の考え方です。
この記事を読めば、東洋医学について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!
今回の講義の概要
・現代医学のアプローチ:現代医学は顕微鏡などを用いた解剖分析的な方法に基づき、目に見えるもののみを単位として体系化しています。
・東洋医学のアプローチ:東洋医学は目に見えるものの裏にある生理作用や精神の働きを重視し、「気」として総称しています。形と気が相互に作用し合うと考えます。
・診断と治療の視点:東洋医学では、目に見えない内臓やその状態を診断し、全体としての人間を治療することに重点を置いています。