鼻づまり

鼻づまり を鍼灸で早急に解消する方法

鼻づまり は、鼻の奥が詰まり、息苦しさや頭重感、集中力の低下など、様々な不快感を引き起こします。日常生活に支障をきたすだけでなく、睡眠不足やイライラの原因となることもあります。ここでは、鍼灸による鼻づまりの迅速な解消法について、その原因から具体的なツボ、生活習慣の改善までを詳しく解説していきます。

【目次】

1.鼻づまりの原因と症状を理解する
2.鍼灸による鼻づまり解消の基本
 ・主要なツボ
 ・治療法
 ・治療の注意点
 ・食べて改善
3.鼻づまりの改善に関連する血流と呼吸
4.鼻づまり解消のための生活習慣
5.鼻づまりに悩む患者様の声

鼻づまり の原因と症状を理解する

鼻づまり の原因として最も多い病気は、鼻中隔湾曲症です。もともと人間の鼻中隔はどちらかに曲がっているのが普通であり、鼻の通りに多少とも左右差があるので、そのことをあまり気にすることは無く、湾曲自体を治す必要は特にありません。

しかし、湾曲が原因となって、副鼻腔炎咽頭炎を起こしているときは、その症状に対しての治療は必要となります。

何か病気がなくても、体を冷やしたり寝不足だったりしますと鼻はつまります。また、アレルギー体質の人も、鼻水が出たり、鼻がつまったり、くしゃみが出たり、反対にスースーと鼻が乾き過ぎて悩むことがあります。このような場合は、鍼灸治療を試すといい思います。

鼻づまりの原因

その他に、鼻がいつもつまった状態で多い病気に、肥厚性鼻炎があります。比較的症状が軽いものは体の位置を変えますと、左右交互に鼻がつまることがよくあります。鼻汁が非常に多かったり膿性の鼻汁が出たりするときは、副鼻腔炎を合併している可能性があります。

非常に頑固な鼻づまりを起こすものでは、鼻茸があります。アレルギー体質の人に多く、両側の鼻にあることも少なくないです。場合によっては耳鼻科の診察が必要になります。

鍼灸による鼻づまり解消の基本

東洋医学では、鼻づまりは身体全体のバランスの乱れから生じると考えます。例えば、「肺」の機能低下は鼻の症状と深く関連しており、「脾」の機能低下は体内の水分代謝を悪くし、鼻水の原因となることがあります。鍼灸治療では、鼻の局所的な症状だけでなく、これらの根本的な原因にもアプローチすることで、鼻づまりの改善を目指します。

主要なツボ

頭部   「百会」、「前頂
顔面部  「曲差」、「睛明」、「迎香
頚部   「天柱」、「風池
背部   「大椎
足部   「飛陽」、「崑崙

などのツボがポイントになります。

治療法

頭部、顔面部の治療をします。「迎香」は、その名に恥じないように鼻どおりをよくして、嗅覚を正常にするツボです。「百会」や「前頂」は、鼻づまりによる頭痛・頭重を軽減する効果を持っています。

足の外くるぶしの上でふくらはぎが硬い腱になるところにある、太陽膀胱経に属する「飛陽」と外くるぶしのすぐ後ろにある「崑崙」は、「太陽の頭痛は外くるぶしでとる」と中国の医学の古典にあるように、頭痛・頭重が伴う鼻づまりによく効くとされています。「飛陽」、「崑崙」はつまっている鼻と同じ側の足を処置することが効果を高めるコツであります。

アレルギー体質の人は、背中で首の根元近くにある「大椎」への処置が必要であります。

鼻づまりは、上記のツボの他に体質・体力を虚実を見分けて、いわゆる虚弱体質なら、腰の「腎兪」、「志室」、足の「太渓」を選択して、お腹の調子が悪ければ、「中脘」、「天枢」で胃腸を整えます。

これらのツボを指圧しても効果がある場合がありますが、いい反応を得られない場合は、鍼灸治療をします。灸治療であれば、1ヶ所に半米粒大のもぐさに3壮ずつ、症状がとれるまで毎日すえます。

幼児の場合は、「天柱」あたりを軽くつまんだり、その部分の毛を軽く引っ張ったりする程度だけでも十分効果が出ます。

治療の注意点

急性鼻炎や慢性鼻炎などで鼻汁で不快な場合は、「身柱」、「風門」、「大杼」、「天柱」、「顖会」、「曲池」、「足三里」、「迎香」にツボ刺激をしますと、著効をみることがあります。

「天柱」、「顖会」、「迎香」は鍼治療、その他は灸治療がよく効きます。

食べて改善

鼻づまり の解消には、水のめぐりを正して鼻水を出す食材や、鼻粘膜を保護する作用のあるものがおすすめです。からだを冷やさないことも大切です。

・水のめぐりを改善する食材

食べて改善

大根、タケノコ、玉ねぎ、にんにく、パセリ、梅、アサリ、昆布やワカメなどの海藻など

・粘膜を保護する食材

のり、ヨーグルトなど

鼻づまりの改善に関連する血流と呼吸

鼻腔内の血流が改善されることは、鼻づまり解消において非常に重要です。血行が促進されることで、炎症物質や余分な水分が排出されやすくなり、粘膜の腫れが引いて鼻の通りが良くなります。鍼灸治療は、ツボ刺激を通じて血管を拡張させ、血流を促進する効果が期待できます。

呼吸が楽になるためのアプローチも、鼻づまり改善には不可欠です。鼻呼吸が困難な状態では、口呼吸になりやすく、喉の乾燥や免疫力の低下を招く可能性があります。鍼灸治療によって鼻の通りが改善されることで、自然な鼻呼吸を促し、呼吸器系の負担を軽減することができます。

身体全体の調整と鼻通りの関連も無視できません。東洋医学では、鼻は呼吸器系の一部であり、全身の状態と密接に関わっていると考えます。そのため、鍼灸治療では、鼻の局所的な症状だけでなく、全身のバランスを整えることで、根本的な改善を目指します。例えば、冷え性や消化器系の不調が鼻づまりの原因となっている場合、それらの根本原因にアプローチすることで、鼻の症状も改善されることがあります。

鼻づまり解消のための生活習慣

鍼灸治療の効果を高め、鼻づまりを根本的に改善するためには、日々の生活習慣を見直すことも重要です。

呼吸を助ける生活環境の整え方としては、室内の湿度を適切に保つこと(加湿器の使用など)、こまめな換気を行い、空気清浄機などを活用してアレルゲンを除去することなどが挙げられます。寝室の環境を整え、質の高い睡眠を確保することも、免疫力を高め、鼻の粘膜の回復を促す上で大切です。

食事と鼻づまりの関係も無視できません。冷たい飲食物や刺激物、乳製品などは、鼻の粘膜を刺激し、鼻水を増やしたり、炎症を悪化させたりする可能性があります。バランスの取れた食事を心がけ、体を温める食材や、抗炎症作用のある食材を積極的に摂るようにしましょう。

ストレスは、自律神経のバランスを乱し、免疫力を低下させる原因となります。適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけ、心身ともにリラックスできる時間を持つことが大切です。

鼻づまりに悩む患者様の声

実際に鍼灸治療を受けた患者さんからは、「長年の鼻づまりが楽になった」「薬に頼らずに済むようになった」「体質が改善されたように感じる」といった喜びの声が聞かれます。

鍼灸院では、患者さん一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの施術が行われます。そのため、同じ鼻づまりの症状でも、原因や体質によって施術方法や使用するツボが異なります。患者さんのフィードバックを参考にしながら、より効果的な治療法を探っていくことも重要です。

改善例としては、慢性的な鼻炎による鼻づまりが、数回の鍼灸治療で鼻の通りが劇的に改善したケースや、季節性アレルギー性鼻炎の症状が、継続的な治療によって緩和され、薬の使用頻度が減ったケースなどが報告されています。

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