捻挫

捻挫の原因 ー捻挫の痛み、鍼灸で改善!早期回復を促す

【目次】

1.捻挫の原因と症状
2.捻挫の鍼灸治療
 ・主要なツボ
 ・治療法
 ・治療時の注意

捻挫の原因と症状

捻挫をした少年

捻挫は、スポーツなどで起こりやすい怪我の一つです。関節に強い外力が加わり、正常な可動範囲を超えて無理な動きを強いられることで発生します。関節がある箇所ならどこでも起こり得ますが、特に足首、膝、手首の関節に多く見られます。

捻挫は、関節の構造自体は保たれるものの、関節を包む関節包(かんせつほう)や、関節を安定させる靭帯(じんたい)が損傷する状態を指します。靭帯が伸びる程度の軽傷から、部分的に、あるいは完全に切れてしまう重傷まで、損傷の程度は様々です。

靭帯の断裂が重度の場合、手術が必要になることもあります。適切な治療を受けずに放置すると、関節が不安定になり、痛みが長引いたり、後遺症が残ったりする可能性があります。痛みや腫れがひどい場合は、重度の捻挫の可能性があるため、早めに整形外科を受診しましょう。

軽い捻挫では関節の痛み程度ですが、程度が重くなると、腫れ、熱感、内出血(皮下出血)が見られることがあります。

捻挫の鍼灸治療

主要なツボ

手首では 「陽池」、「陽谷」、「大陵
足では  「血海」、「梁丘
膝では  「犢鼻
足首では 「太渓」、「崑崙」、「照海
     「解渓」、「申脈

などのツボを選択します。

治療法

軽い捻挫なら、まずは冷湿布などで患部を冷やして、熱や腫れが引くまで待ちます。冷やすことによって、出血や炎症が止まるので、このときの処置が悪いと、痛みが長引いたり、あとになって痛んだりします。

湿布には、冷水、氷、硝酸水、ホウ酸水などが用いられますが、消炎・鎮痛・吸熱の湿布に用いられるパップ剤の貼布もよく行われています。

特に痛みが激しいときは、冷やすと同時に、その部分の安静が必要なので、副子で関節を臨時的に固定します

冷湿布はだいたい3~4日、長くても1週間以内にとどめます。その理由は、捻挫で破損した組織から出た血液やリンパ液、組織液は2~3日すると吸収され始めるからです。吸収期に入っても冷やし続けると、その吸収が悪くなり、その結果、血流も悪くなり、患部の修復を遅らせることになります。

したがって、少なくとも1週間過ぎましたら、入浴などして、捻挫した関節を温めたほうが、治癒が早まり、痛みもとれます。この場合は、温浴のほか、ホットパック、パラフィン、電光浴、赤外線などで温めてから、無理にない程度で関節を軽く動かします。痛みのために縮まった筋肉や、固定のためにかたくなった関節をほぐすためであります。

また、関節に入念のマッサージも効果があります。しかし、受傷直後から強いマッサージや無理な運動法は、腫れや痛みを悪化するので、状態や圧痛をよく観察して徐々に行う必要があります。

副子をしているときは、一時、副子を外して温めますが、痛みが楽になるまでは副子は外してはいけません。動かして痛まないようでしたら、副子を外します。

この時期に、鍼灸治療を中心に行うと回復が早まります。患部を中心に、置鍼や単刺術、灸なら、米粒大のもぐさで1日1回、1~2壮すえます。

捻挫した関節はある程度治るまで、治療の後、弾力包帯などで保護する必要があります。そして、できるだけ冷やさないようにして、再び捻挫を起こすような外力が作用しないように努めます。

治療時の注意

風呂は、炎症が治まってからでなければ入れません。患部を冷やしている間は入らないほうがいいでしょう。風呂に入れるようになったら、湯船の中で関節を動かしてみます。水中では関節の動きが楽なために、動かしやすいので効果的です。

温める時期になったら、痛む場所に粒鍼などを貼ることも、痛みの緩和に役立ちます。

なお、捻挫を一度でも経験をしたことがある人は、十分に注意して運動を行ってください。捻挫は癖になりがちです。

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