腕のしびれ

腕のしびれ (神経麻痺) ー原因と対策

腕のしびれ は、首や肩、肘、手首などの神経圧迫(頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群、手根管症候群など)、長時間の同一姿勢や冷えによる血行不良筋肉疲労の蓄積によって生じます。

【目次】

1.腕のしびれの原因
2.腕のしびれの症状
3.スマホ使用と腕のしびれ
4.腕のしびれの鍼灸治療
 ・主要なツボ
 ・治療法
 ・自宅でできるリハビリ
5.しびれの予防法
6.腕のしびれと血液循環

腕のしびれの原因

登山などで重い荷物を長く背負い続けたり、肉体労働をしたりすると、腕がしびれて動かせないことがあります。

手の痺れる女性

これは首のつけ根から腕のつけ根、わきの下、さらに腕に行く神経が途中で強く圧迫されたために起こる腕神経叢の神経麻痺の一種であります。上位型といわれる、腕のつけ根や肩、肩甲帯、上腕の筋肉麻痺で、肩や腕を動かしたり曲げたりできなくなる場合と、下位型といわれる、ひじから手にかけて筋肉が麻痺して、手首や指が動かなくなる場合があります。

腕のしびれの症状

多くの症状は神経が変性するほどの重症でもないので心配はないですが、しびれが腕や手全体に及ぶ場合は、脊髄の病気であるおそれがあり、また、腕や手の内側がしびれる、あるいは手の外側だけしびれる場合には、糖尿病や動脈硬化、高血圧症などによることがあるので、一応専門医で検査をすることをお勧めします。

しびれが片足全体まで及んだら、まず脳の障害によるしびれと考えていいでしょう。

痛みを伴うしびれのケース

神経の圧迫や炎症が強い場合、しびれとともに痛みを感じることがあります。頸椎症性神経根症などが考えられます。

麻痺を感じる時の注意点

急に力が入らなくなったり、感覚がなくなったりする麻痺を感じる場合は、脳梗塞などの重篤な疾患の可能性もあるため、すぐに医療機関を受診してください。

その他の異常感覚について

しびれの他に、冷感、灼熱感、針で刺すような痛みなどを感じることもあります。

スマホ使用と腕のしびれ

長時間の使用による影響

長時間同じ姿勢でスマホを使用すると、首や肩、腕の筋肉が緊張し、神経を圧迫してしびれを引き起こすことがあります。

正しい姿勢でのスマホ操作

スマホを使用する際は、背筋を伸ばし、画面を目の高さに保つようにしましょう。肘を軽く曲げ、腕への負担を減らすことも大切です。

疲労を避けるための工夫

30分に1回程度休憩を挟み、ストレッチなどで筋肉をほぐしましょう。スマホの持ち方を変えたり、両手で操作したりするのも効果的です。

腕のしびれの鍼灸治療

鍼灸治療は、筋肉の緊張をほぐし、血行を改善することができます。

主要なツボ

後ろ首 「大椎
肩部  「肩井」、「肩髎
胸部  「雲門」、「中府
背部  「天宗」、「腎兪
腕部  「臂臑」、「少海」、「尺沢
    「神門」、「太淵」、「曲池
    「陽池

などが主なツボになります。

治療法

前処置として、蒸しタオルか肩用のホットパックで、肩から腕全体を包み、15~20分くらいよく温める。

温まったところで、後ろ首から肩先の経路、次いで肩甲骨の内へり、さらに肩甲棘の上下の経路を刺激します。

次いで、腕のつけ根、二頭筋、背側の三頭筋、ひじから親指側手首までの経路、前腕親指側のやわらかい筋群の経路、前腕の手背側の筋群の経路、以上を、上記のツボを中心に刺激します。

最後に、治療をした人は、患者の腕を強く引っぱって、軽くふるわせます。

自宅でできるリハビリ

腕のしびれ、麻痺が長い間続くと、関節がかたくなって変形することがあります。それを防ぐために以下のような運動をします。

  1. ひじを曲げて・伸ばす運動を各10回
  2. 前腕を内側・外側にひねる運動を各10回
  3. 手首を手のひら側・手の甲側に曲げる運動を各10回
  4. 手首を親指側・小指側に曲げる運動を各10回

を行います。

腕のしびれ、麻痺には低周波電気治療、温泉浴、超短波などの物理療法を併用すると効果が倍増します。

しびれの予防法

運動習慣の重要性

適度な運動は、全身の血行を促進し、筋肉の柔軟性を保つ効果があります。ウォーキングや水泳などの有酸素運動がおすすめです。

姿勢の見直しについて

正しい姿勢を心がけることで、首や肩への負担を軽減し、しびれの予防につながります。

ストレス管理の方法

ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、しびれの原因となることがあります。リラックスできる時間を作ったり、趣味に没頭したりするなど、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。

腕のしびれと血液循環

血流改善のための工夫

適度な運動や入浴、マッサージなどで血流を改善しましょう。締め付けの少ない服装を心がけることも大切です。

呼吸法の実践

深呼吸は、自律神経を整え、血流を改善する効果があります。特に、腹式呼吸はリラックス効果も期待できます。

栄養バランスのとり方

バランスの取れた食事は、血管を健康に保ち、血流を改善する効果があります。ビタミンB群やビタミンEなど、血行促進に役立つ栄養素を積極的に摂取しましょう。

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