武蔵小杉・新丸子の【腰痛】鍼灸ならひごころ治療院|根本改善へ
慢性腰痛に対する鍼灸治療の効果と施術の流れ ー 原因からセルフケアまで徹底解説
慢性腰痛は、日本人の多くが一度は経験するといわれるほど身近な症状です。それは単なる身体の痛みとしてだけでなく、日常生活の質(QOL)を大きく左右する深刻な問題となり得ます。 この記事では、そんなつらい腰痛に長年悩まされているあなたへ、その根本的な原因へのアプローチと改善を目指す鍼灸治療の効果、そしてご自宅でも実践できるケア方法について、東洋医学の視点も交えながら詳しく解説します。
【目次】

1.あなたの腰痛、本当の原因は?~様々な要因と症状~
・腰痛を引き起こす多様な原因(鍼灸の適応について)
・代表的な腰痛の原因疾患とその特徴
・脊椎分離症・脊椎すべり症
・骨折や脱臼
・椎間板ヘルニアと椎間板の炎症(椎間症)
・変形性脊椎症
・筋肉に原因がある腰痛(筋・筋膜性腰痛など)
・その他の原因(内臓由来、ホルモンバランス、自律神経など)
2.ひごころ治療院の腰痛鍼灸治療
・鍼灸治療が腰痛に効果的な理由
・腰痛治療でよく用いる主要なツボ
・具体的な鍼灸治療法とアプローチ
・治療を受ける際の注意点と治療期間の目安
3.東洋医学の視点:腰痛と「冷え」の深い関係
・冷えが腰痛に与える影響
・東洋医学で考えるエネルギーバランスと腰痛
・冷え性改善と腰痛緩和に役立つツボ
4.腰痛予防と再発防止のためのセルフケア術
・日常生活で意識したい姿勢改善のポイント
・自宅で簡単!ツボ押しマッサージ
・ストレッチとツボ押しの効果的な組み合わせ
5.タイプ別・腰痛に効果的なツボとその位置解説
・慢性腰痛におすすめのツボ
・手のひらや足裏にある腰痛の反射区・ツボ
・即効性が期待できるツボの押し方のコツ
6.急な痛み!ぎっくり腰のセルフケアと応急処置
・ぎっくり腰に効果的なツボとは?
・緊急時に自宅でできる応急処置
・ぎっくり腰予防のためのストレッチ
7.免疫学から考える腰痛、膝関節痛、肩こり
1.あなたの腰痛、本当の原因は?~様々な要因と症状~
腰痛を引き起こす多様な原因(鍼灸の適応について)
「腰痛」と一口に言っても、その原因は非常に多岐にわたり、専門家でさえ正確な原因特定に苦慮することがあるほど複雑な症状群です。
腰痛の原因は、大きく以下のように分類できます。
- 脊椎(背骨)や骨盤、それらを連結・支持する組織の異常
椎間板、靭帯、関節、周囲の小さな血管など。 - 筋肉・神経系の異常
背中や腰の筋肉、筋膜、それらに付随する神経系統、または皮膚や皮下組織の問題。 - 脊柱管内の異常
脊髄が通っている管の中の問題(例:脊柱管狭窄症など)。 - 内臓の異常
胃、腸、肝臓、膵臓、胆のう、腎臓などの病気や、婦人科系の疾患が原因となるもの。 - ホルモンバランスの乱れ
更年期障害などが影響するもの。 - 自律神経機能の乱れ
精神的なストレスや情緒不安定などが影響するもの。
ひごころ治療院の鍼灸治療では、特に上記①(脊椎・骨盤関連)、②(筋肉・神経系)、⑥(自律神経系)が主な原因である腰痛に対して、良好な改善効果が期待できます。
③(脊柱管内の異常)、④(内臓疾患)、⑤(ホルモンバランス)が原因の腰痛の場合は、まず原因となっている病気の専門的な治療が最優先となりますが、症状の緩和や体質改善のサポートとして、鍼灸治療が補助的に効果を発揮できる場合もございます。詳しくはお気軽にご相談ください。
代表的な腰痛の原因疾患とその特徴
脊椎分離症・脊椎すべり症
椎骨の一部が分離したり(分離症)、椎骨同士がずれてしまう(すべり症)状態です。これにより靭帯や筋肉に負担がかかり、血管や神経が圧迫されて腰痛や足の痛みが起こります。 鍼灸治療は、周囲の筋肉の緊張緩和や血行促進による痛みの軽減、体操療法と合わせた補助療法として有効です。
骨折や脱臼(腰椎)
外傷などによる腰椎の骨折や脱臼も腰痛の直接的な原因となります。 鍼灸治療は、整復治療後の回復期において、患部の血行を促進し、治癒を助け、再発を予防するための補助療法として役立ちます。
椎間板ヘルニアと椎間板の炎症(椎間症)
椎間板の中にある髄核が後方に飛び出し神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。これにより腰痛や足のしびれが生じます。 しかし、実際にはヘルニアまで至らずとも、椎間関節の柔軟性低下や周囲組織の炎症(いわゆる椎間症)によって神経が圧迫され、腰痛が起こるケースも非常に多いと言われています。 椎間症や、初期の椎間板ヘルニアに対しては、鍼灸治療が非常に有効で、良好な効果が期待できます。
変形性脊椎症
加齢などにより椎骨が変形し、骨のトゲ(骨棘:こつきょく)ができて神経を圧迫し、腰痛を引き起こすものです。 症状が軽度であれば、鍼灸治療で痛みを軽減し、日常生活の質を向上させることが期待できます。
筋肉に原因がある腰痛(筋・筋膜性腰痛など)
重い物を持ったり、中腰での作業、長時間の同一姿勢、スポーツによる腰の使いすぎなどで、腰の筋肉や筋膜に微細な損傷や過度な緊張が生じることで起こる腰痛です。これは鍼灸治療の最も得意とする分野の一つです。 ただし、明らかな筋肉の外傷(肉離れなど)や強い炎症がある場合は、まず整形外科等での診断と治療が必要です。
その他の原因による腰痛(鍼灸の適応となりやすいもの)
- 便秘に伴う腰痛
- 生理痛や月経不順に伴う腰痛
- 更年期障害の症状の一つとしての腰痛
- 冷え性による血行不良からくる腰痛
- 膝や足の痛みをかばうことによる二次的な腰痛
これらの場合、鍼灸治療で根本原因(便秘、生理トラブル、更年期症状、冷え、膝足痛など)にアプローチすることで、腰痛も同時に改善していくことが期待できます。
2.ひごころ治療院の腰痛鍼灸治療
ひごころ治療院では、丁寧なカウンセリングと東洋医学的な診察に基づき、お一人おひとりの腰痛の根本原因を見極め、最適な鍼灸治療をご提供します。
鍼灸治療が腰痛に効果的な理由
鍼灸治療は、腰痛に対して以下のような多角的なアプローチで効果を発揮します。
- 筋肉の緊張緩和
凝り固まった筋肉に直接鍼をすることで、深部から緊張を和らげます。 - 血行促進
鍼や灸の刺激により、患部や関連部位の血流を改善し、発痛物質や疲労物質の排出を促します。 - 痛みの抑制
鍼刺激が脳内で痛みを抑える物質(内因性オピオイドなど)の分泌を促すと考えられています。 - 自律神経の調整
ストレスや不規則な生活で乱れた自律神経のバランスを整え、痛みに過敏になっている状態を緩和します。 - 自然治癒力の向上
身体が本来持つ治癒力を高め、症状の根本的な改善と再発予防を目指します。
腰痛治療でよく用いる主要なツボの例
腰痛の状態や原因に合わせて多くのツボを使い分けますが、基本となる代表的なツボには以下のようなものがあります。
具体的な鍼灸治療法とアプローチ
腰痛がある場合、その原因がどこにあるかをはっきりさせることが大切であります。この診断には必ずしもレントゲンが必要ではなく、患者さんの訴える症状と、その他には、患部をなでる、押す、叩く、曲げるなどして、徒手で診断をすることができます。
例えば、背中を見るのに指で触れて、椎骨の並びや間隔に問題がないか、叩いたり押したりして痛みがないかを調べれば、どこに痛みがあるかが分かります。また、患者さんにいろいろな方向に体を曲げさせて、どういう曲げ方をすれば痛むかによって、どこの筋肉に異常があるかが分かります。
そして、どの部分にどのような異常があるかを発見して、どの様な治療が適応であるかを判断し、さらに一番効果のある方法を見極めます。
どのような場合でも、すぐに治療をするのではなく、筋肉や靭帯の緊張やコリをほぐすために、温湿布や赤外線、超短波療法で温めたり、患部の炎症が強い場合には、冷湿布などで冷やしたりします。
ここでは一応腰の筋肉に原因があって腰痛を引き起こしているものについて記述します。
前処置が十分であれば、腰のツボを目途に治療を行います。腰が痛いと姿勢が前かがみになるので、お腹の筋肉が緊張します。それを緩めるための処置も行います。「天枢」、「中脘」、「肓兪」などがそのツボです。
足まで痛みが走るようでしたら、「足三里」、「三陰交」、「承山」、「丘墟」を処置します。
治療を受ける際の注意点と治療期間の目安
痛みには鍼、慢性症状には灸、筋緊張にはマッサージや指圧を加えるということ原則に、総合的な判断をします。

治療は決して長い期間を必要とせず、軽ければ1日置きに治療して3~4回、慢性のものであれば1日置きの治療で3週間以上続ければ大体よくなります。よくなった段階で、初めの診察のときに痛みのあった動作や姿勢をもう一度行い、症状に変化があったかを確認します。
ご自宅でのお灸を推奨する場合、1日1回、1ヶ所につき米粒大のものを5~7壮程度すえるのが目安です。
3.東洋医学の視点:腰痛と「冷え」の深い関係
冷えが腰痛に与える影響
東洋医学では、「冷え」は万病のもとと考えられており、腰痛の大きな原因の一つ、あるいは悪化要因になると捉えられています。
身体が冷えると、筋肉が硬く収縮しやすくなり、血行が悪くなります。これにより、腰部の筋肉に十分な酸素や栄養が行き渡らず、疲労物質が蓄積しやすくなり、痛みを感じやすくなるのです。
東洋医学で考えるエネルギーバランスと腰痛
東洋医学では、私たちの身体には生命エネルギーである「気」や、栄養を運ぶ「血」がスムーズに流れていることが健康の基本と考えます。 腰痛は、
- 「寒邪」の侵入
外部からの寒さや、体内の冷えによって「気」や「血」の流れが滞り、痛みが生じることがあります。 などが原因となることがあります。 - 「腎」のエネルギー(腎気)不足
「腎」は生命力や足腰の強さと深く関わり、その機能が低下すると腰痛や冷え、足腰のだるさなどが現れやすくなります。
冷え性改善と腰痛緩和に役立つツボ
- 「腎兪」
腰にあるツボで、腎の働きを高めます。 - 「命門」
腰のほぼ中央、背骨の上にあるツボで、生命力を高め身体を温めます。 - 「関元」
おへその下にあるツボで、「丹田」とも呼ばれ、身体を芯から温めます。 - 「三陰交」
内くるぶしの上にあるツボで、婦人科系疾患や冷え性によく使われます。
これらのツボへの施灸(お灸)は、特に冷えによる腰痛の緩和に効果的です。 また、普段から温かい飲み物や食べ物を摂る、腹巻やレッグウォーマーなどで保温する、適度な運動で血行を促進するといった生活習慣も、冷え性改善と腰痛予防に繋がります。

4.腰痛予防と再発防止のためのセルフケア術
鍼灸治療で症状が改善された後も、良い状態を維持し、腰痛の再発を防ぐためには、日常生活でのセルフケアが非常に重要です。
腰痛予防のための日常の姿勢改善法
- 正しい姿勢を意識する
立っている時も座っている時も、背筋を伸ばし、お腹を軽く引き締め、顎を引くことを心がけましょう。長時間同じ姿勢でいることを避け、30分~1時間に一度は立ち上がって軽く身体を動かすなど、適度に休憩を挟むようにしましょう。 - 座り方を見直す
椅子に座る際には、深く腰かけ、背もたれを適切に使い、骨盤を立てて座るように意識しましょう。足裏全体が床につく高さが良いです。 - 物の持ち上げ方に注意
床の物を持ち上げる際は、膝を曲げて腰を落とし、対象物に身体を近づけてから持ち上げるようにし、腰だけで持ち上げないようにしましょう。
自宅で簡単にできるツボ押しマッサージ
- ゴルフボールやテニスボールを使ったマッサージ
床や壁にボールを置き、その上に腰やお尻を乗せて体重をかけ、ゆっくりとボールを転がすようにして凝っている部分をマッサージします。痛気持ち良い程度の強さで行いましょう。 - 足裏のツボ押し
足裏には全身の反射区が集まっています。特に土踏まず周辺を刺激すると、腰痛緩和にも繋がることがあります。
ストレッチとツボ押しの組み合わせで効果倍増
ストレッチで筋肉を柔軟にし、その後にツボ押しで血行を促進することで、より効果的に腰痛を予防・改善できます。
例: お風呂上がりなど身体が温まっている時に、腰やお尻周りのストレッチを行った後、気になるツボを優しく押してみましょう。
5.タイプ別・腰痛に効果的なツボとその位置解説
ご自身でケアする際に役立つ、腰痛改善に効果が期待できる代表的なツボをご紹介します。 (※正確な位置や押し方は、一度専門家にご相談いただくのが最も効果的です。ご自身で押す場合は、無理のない範囲で、痛気持ち良い程度の刺激に留めてください。)
腰痛改善に効果的なツボの具体例
手のひらや足裏にある腰痛に効くツボとは
- 腰腿点
- 湧泉
即効性が期待できるツボの押し方のコツ
- ゆっくり息を吐きながら押す
5秒~10秒ほどかけてゆっくりと押し、ゆっくりと力を抜きます。 - 痛すぎない程度に
「痛気持ち良い」と感じる程度の強さが目安です。 - 数回繰り返す
1ヶ所につき3~5回程度繰り返しましょう。
6.急な痛み!ぎっくり腰のセルフケアと応急処置
ぎっくり腰(急性腰痛症)は、突然激しい痛みに襲われるため、早期の適切な対応が重要です。
ぎっくり腰に即効性が期待できるツボとは
痛みが非常に強い場合は無理に動かず、まずは安静にすることが第一ですが、少しでも動けるようであれば、以下のツボを優しく刺激することで痛みが和らぐことがあります。
緊急時に自宅でできる応急処置法(RICE処置の基本)
ぎっくり腰の発症直後は炎症が起きている可能性があるため、以下の応急処置を試みてください。
- Rest(安静)
最も楽な姿勢で安静にします。無理に動かそうとしないでください。 - Ice(冷却)
炎症を抑えるため、患部をタオルで包んだ氷のうなどで15~20分程度冷やします。冷やしすぎに注意。 - Compression(圧迫)
コルセットやサラシなどで腰部を軽く固定すると、動きが制限されて痛みが和らぐことがあります。強く締めすぎないように注意。 - Elevation(挙上)は腰の場合は難しいですが、クッションなどで楽な体勢をとることが重要です。
【重要】 痛みが非常に激しい場合、足にしびれが出る場合、排尿障害がある場合などは、速やかに医療機関を受診してください。
ぎっくり腰予防のためのストレッチ
ぎっくり腰を繰り返さないためには、日頃から腰周りの筋肉を柔軟に保つことが大切です。無理のない範囲で、腰方形筋や脊柱起立筋、ハムストリングスなどのストレッチを習慣にしましょう。
※具体的なストレッチ方法は、専門家にご相談ください。
7.免疫学から考える腰痛、膝関節痛、肩こり
若い人でも高齢者でも、多くの人が腰痛、膝関節痛、肩こりに悩んでいます。病院では、X線写真やMRIなどの検査を行い、いろいろな診断がつけられますが、治療をはじめるとなかなか治らず、むしろ悪化することも少なくありません。
これには理由があります。上記のような炎症は、顆粒球を主体にした炎症です。細菌感染がなく無菌的な顆粒球の炎症は、化膿性の炎症というよりも組織破壊の炎症となります。また、炎症が弱い場合でも、痛みは血流が回復するときに起こる生体反応です。
そして、これらの治療に痛み止め(NSAIDs)やステロイドホルモンを使った場合、これらの薬剤は顆粒球を活性化させるために、むしろ腰やひざの関節炎症は増強します。痛み止めやステロイドホルモンは、リンパ球の炎症に対しては一時期の抗炎症剤として働きますが、顆粒球の炎症に対しては増悪剤として働くからです。
顆粒球の炎症を抑えるためには、血流を増やす必要があります。この意味でも、痛み止めやステロイドホルモンは、血流を低下させる働きがあるので逆効果です。このことは、痛み止めの入った湿布薬を腰やひざに貼ると、足腰が冷たくなってくることでも分かります。また、ステロイドを使用すると冷えの症状が出ることでも分かります。
間違った治療を止め、正しい治療を行いますと、骨や椎間板に変形があった場合でも、3~4週間で完治します。また慢性化したリウマチ患者でも、同じ期間で炎症が治ってしまいます。
腰痛、膝関節痛、肩こりが起こるメカニズム
関節や骨、筋肉は、中胚葉系の組織として原始マクロファージから進化しています。もう少し具体的にいいますと、マクロファージの運動性を進化させたものが筋肉で、老廃物を一時ため置いたものが骨であります。骨と骨をつなぐ関節もマクロファージ由来です。マクロファージは血球細胞群と血管内皮細胞も生み出しているので、これらが一体になって運動器官が進化しました。
このため、これら運動器官の神経支配や血流系の支配はオーバーラップしていて、筋肉が疲労して血流が障害されたときは、筋肉のみならずその領域の骨と関節も血流障害に陥り障害を受けます。血流障害はその領域を交感神経緊張状態にし、必ず顆粒球増多も招きます。これが、ついには関節や骨に異常を起こってくるメカニズムであります。
さらに大切なこととして「これらの運動器官の組織障害を治癒させようとする生体反応が痛みをつくる」ということを知る必要があります。このような痛みは、プロスタグランジンやアセチルコリンによって生じます。
したがって、この痛み自体を治療とすることは完全に間違っています。その前の筋疲労が起こった原因や関節や骨が障害された原因を治療対象としなければいけません。このような考えの欠如が、これまでの腰痛を簡単に治せない理由なのです。
腰椎の左右両側にある
「三焦兪」、「腎兪」
「大腸兪」、「関元兪」、「志室」
腹部 「天枢」、「中脘」、「肓兪」
足部 「足三里」、「承山」、「三陰交」
「丘墟」