不妊症

【武蔵小杉・新丸子】妊活・不妊鍼灸|ひごころ治療院で妊娠しやすい体づくり

不妊症

「赤ちゃんを望んでいるけれど、なかなか授からない…」
「病院での不妊治療と並行して、何かできることはないだろうか…」
「体質から見直して、妊娠しやすい身体になりたい…」

不妊症のお悩みは、決してあなた一人だけのものではありません。ひごころ治療院では、そんなあなたの「諦めない」お気持ちに寄り添い、東洋医学に基づく鍼灸治療温活おんかつ()を通じて、心身のバランスを整え、妊娠しやすい身体づくりを力強くサポートいたします。

武蔵小杉・新丸子エリアで妊活サポートをお探しなら、ぜひ一度ご相談ください。私たちは、現代医学の治療と合わせて、あるいは鍼灸独自の視点から、あなたが新しい命を育むための多角的なアプローチをご提案します。

【目次】

  1. 不妊症とは?~その原因と向き合い方~
    • 不妊症の定義と現状
    • 不妊症の主な原因(男性側・女性側・その他)
    • まずは専門医による診断が大切
  2. 不妊症に対する鍼灸治療
  3. 【専門的考察】免疫学から考える不妊症とそのメカニズム
    • なぜ不妊は起こるのか?白血球バランスの視点
    • 不妊に繋がりやすい交感神経緊張状態とは
    • 痛み止め(NSAIDs)が症状を悪化させる可能性について

1.不妊症とは?~その原因と向き合い方~

不妊症の定義と現状

仲のいい男女

一般的に、健康な男女が避妊をせずに定期的な夫婦生活を続けているにもかかわらず、1年以上妊娠しない状態を「不妊症」といいます。

不妊症の原因は、女性側だけにあるとは限りません。WHOの調査によれば、不妊の原因の割合は、女性側のみが約41%、男性側のみが約24%、男女双方に原因がある場合が約24%、原因不明が約11%と報告されており、男性側に何らかの原因があるケースも全体の約半数近くを占めると言われています。

不妊症の主な原因(男性側・女性側・その他)

  • 男性側の主な不妊原因
    • 造精機能障害ぞうせいきのうしょうがい
      精子を作る機能に問題がある状態。
    • 乏精子症ぼうせいししょう
      精子の数が少ない。
    • 精子無力症せいしむりょくしょう
      精子の運動能力が低い。
    • 奇形精子症きけいせいししょう
      精子の形に異常が多い。
    • 無精子症むせいししょう
      精液中に精子が全くいない。
    • 精路通過障害せいろつうかしょうがい
      精子は正常に作られていても、精液に混ざらなかったり、通り道が塞がっていたりする状態。
    • 性機能障害(勃起障害、射精障害など)
    • その他(精索静脈瘤、免疫学的要因、原因不明など)
  • 女性側の主な不妊原因
    • 排卵障害
      ホルモンバランスの乱れなどにより、卵子を含む卵胞がうまく育たなかったり(卵胞発育不全)、排卵が起こらなかったりする状態(無排卵周期)。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)なども含まれます。
    • 卵管障害
      卵管が炎症や癒着などで詰まったり(卵管閉塞)、狭くなったり(卵管狭窄)することで、卵子と精子が出会えなくなる状態。クラミジアなどの性感染症が原因となることもあります。
    • 子宮因子
      • 子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどの腫瘤が、精子の上昇を妨げたり、受精卵の着床を阻害したりすることがあります。
      • 子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所(卵管、卵巣、腹膜など)で増殖し、炎症や癒着を引き起こし、不妊の大きな原因となります。
      • 子宮奇形、子宮内腔癒着(アッシャーマン症候群)なども影響することがあります。
    • 頸管因子
      子宮の入り口(子宮頸管)を満たす頸管粘液の異常(量が少ない、質が悪い、精子を攻撃する抗体が含まれるなど)により、精子が子宮内に進入しにくくなる状態。
    • 免疫学的要因(抗精子抗体など)
    • その他(原因不明、加齢による卵子の質の低下など)

まずは専門医による診断が大切

不妊の原因は多岐にわたるため、「なかなか妊娠しないな」と感じたら、まずはご夫婦で専門の医療機関(男性は泌尿器科や男性不妊専門医、女性は婦人科や不妊治療専門クリニック)を受診し、不妊の原因を特定するための検査を受けることが非常に重要です。 何か明らかな器質的な障害(例:卵管閉塞、重度の子宮内膜症、無精子症など)が見つかった場合は、医師による適切な治療(手術や薬物療法、高度生殖医療など)を受けることが第一選択となります。

ひごころ治療院の鍼灸治療は、これらの西洋医学的な治療を否定するものではなく、むしろそれらと補完し合い、身体全体の機能を調整し、妊娠しやすい状態へと導くことを主な目的としています。

2.不妊症に対する鍼灸治療

東洋医学に基づく鍼灸治療は、身体が本来持っている「妊娠する力」を高め、心身のバランスを整えることで、不妊のお悩みをサポートします。特に、冷え性、月経不順、ストレスなど、不妊に繋がりやすい様々な体調不良の改善効果が期待できます。

鍼灸が不妊・妊活に効果的な理由

  • 体質改善による根本アプローチ
    東洋医学では、不妊をその方の体質(例:腎虚、肝鬱気滞、瘀血、痰湿など)のアンバランスの現れと捉えます。鍼灸治療は、その根本的な体質改善を目指すことで、妊娠しやすい身体づくりをサポートします。
  • 骨盤内血流の改善
    子宮や卵巣への血流を促進し、栄養と酸素を十分に供給することで、卵胞の発育や子宮内膜の成熟をサポートします。
  • ホルモンバランスの調整サポート
    自律神経系や内分泌系に働きかけ、視床下部-下垂体-卵巣系の機能を整え、女性ホルモンのバランスを穏やかに調整するのを助けます。
  • 自律神経の安定化とストレス緩和
    鍼灸には心身をリラックスさせ、自律神経のバランスを整える効果があります。妊活中のストレスや不安を和らげ、心穏やかに過ごせるようサポートします。
  • 「冷え」の改善
    お灸などを活用し、身体を芯から温めることで、妊娠の大敵である「冷え」を改善し、子宮や卵巣の機能を高めます。
  • 免疫機能の調整サポート
    身体全体のバランスを整え、免疫機能を正常化することで、着床や妊娠継続に適した身体環境づくりをサポートします。

妊娠しやすい身体づくりをサポートする主要なツボの例

不妊のタイプや体質に合わせて多くのツボを使い分けますが、代表的なものには以下のようなツボがあります。

背中   「膈兪かくゆ」、「肝兪かんゆ」、「脾兪ひゆ
腰・臀部 「腎兪じんゆ」、「次髎じりょう」、「中髎ちゅうりょう
     「膀胱兪ぼうこうゆ」、「胞肓ほうこう
腹部   「中脘ちゅうかん」、「肓兪こうゆ」、「気海きかい
     「中極ちゅうきょく
足部   「曲泉きょくせん」、「陰陵泉いんりょうせん」、「復溜ふくりゅう
     「三陰交さんいんこう」、「太渓たいけい」、「太衝たいしょう

これらのツボは、骨盤内の血流を改善し、ホルモンバランスを整え、生殖機能を高める効果が期待できます。

具体的な鍼灸治療法(鍼と灸の組み合わせ)

ひごころ治療院では、お一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドの施術を行います。

  1. 丁寧なカウンセリングと東洋医学的診察
    まず、現在の状況、これまでの治療歴、生活習慣、基礎体温などを詳しくお伺いし、脈診・舌診・腹診などを用いて東洋医学的な体質や不調の原因を探ります。
  2. 鍼治療
    上記のようなツボを中心に、その日の状態に合わせて最適なポイントを選び、髪の毛ほどの細い鍼で優しく刺激します。痛みはほとんどありません。
  3. お灸(灸治療)
    特に冷えが強い方や、下腹部の血流改善を促したい場合には、お灸も積極的に用います。心地よい温かさで身体を芯から温めます。
    • 施灸のタイミングと方法(例)
      1日1回、米粒大または半米粒大のもぐさを1カ所に3~5壮(そう:お灸の単位)ずつ、例えば5日間連続してすえ、その後2日間休むといったサイクルで、長期的に行います。
    • 生理周期に合わせたツボの選択
      • 生理が早まりがちな方や経血量が多い方には、すねの内側にある「中都ちゅうと」などを加えることがあります。
      • ひどい冷え性の方には、足の裏にある「湧泉ゆうせん」への施灸も非常に効果的です。
    • 生姜灸しょうがきゅうの活用
      妊娠治療には、スライスした生姜の上にもぐさを乗せて温める「生姜灸」も、身体を温め、血行を促進する効果が高く、おすすめです。直径2.5cm、厚さ0.5cm程度のひね生姜をツボの上に置き、その上にお灸を乗せて火をつけます。
  4. 生活習慣のアドバイス
    食事、睡眠、運動、ストレスケアなど、日常生活でできることも含めてトータルでサポートします。

東洋医学的視点

不妊症の方は、東洋医学でいう「腎経じんけい」や「肝経かんけい」といった経絡(気の通り道)に、滞りや弱り、痛みなどの反応が現れていることが多いです。したがって、これらの経絡上のツボを選んで丁寧に治療を行うことで、根本的な体質改善と妊娠しやすい身体づくりを目指します。

治療期間の目安と生活習慣のアドバイス

不妊鍼灸は、体質をじっくりと改善していくことを目的とするため、ある程度の期間、継続して治療を受けることが大切です。一般的には、最低でも3ヶ月~半年程度を目安に、身体の変化を見ながら治療を進めていきます。

鍼灸治療と合わせて、規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスを溜めない工夫などを心がけることが、より効果を高めるために重要です。

3.【専門的考察】免疫学から考える不妊症とそのメカニズム

なぜ不妊は起こるのか?白血球バランスの視点

不妊でお悩みの女性の末梢血(身体の末端を流れる血液)の白血球の分布を調べてみると、ほとんどの方に共通した一定のパターンが認められることがあります。それは、「顆粒球かりゅうきゅうの増加」と「リンパ球の減少」です。

本来、妊娠可能な時期の若い女性は、比較的色白でややぽっちゃりとした体型の方が多く、免疫細胞であるリンパ球の数が最も多い年代とされています。不妊でお悩みの方に見られるこの白血球パターンの逆転は、本来の妊娠しやすい身体のバランスが崩れていることを意味している可能性があります。

  • 顆粒球とは
    主に細菌などの異物と戦う際に働く白血球の一種で、身体が興奮・緊張状態にある時(交感神経優位時)に増加しやすい傾向があります。
  • リンパ球とは
    主にウイルス感染やがん細胞などと戦う免疫細胞で、身体がリラックスしている時(副交感神経優位時)に働きやすいとされています。

妊娠適齢期の若い女性は、適量の女性ホルモン(エストロゲンなど)の分泌によって性器が成熟するとともに、身体全体が副交感神経優位の、リラックスした状態になっているのが理想的です。
※エストロゲンは、少量では副交感神経を優位にしますが、例えば妊娠中に胎盤から大量に分泌されると交感神経を刺激する方向に働くこともあります。

このような若い女性の「リンパ球優位」のパターンは、これから起こりうる妊娠という大きな身体的・精神的ストレスを吸収し、受け入れるための準備状態であると考えることができます。顆粒球が比較的少ない状態では、活性酸素の放出も抑えられ肌の色つやも良くなりやすく、副交感神経が優位な状態では、身体の分泌機能(潤いなど)も良好に保たれやすいのです。

不妊に繋がりやすい交感神経緊張状態とは

不妊でお悩みの女性が、本来とは逆の「顆粒球優位(リンパ球減少)」のパターンを示しているのは、身体が慢性的な交感神経緊張状態(興奮・ストレス状態)にあるためと考えられます。

交感神経緊張状態を招く主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 身体の冷え
    • 痛み止め(NSAIDs:非ステロイド性抗炎症薬)の常用による血行不良
    • 冷房などによる外部からの冷え
    • 薄着による体温の放散
    • 冷たい飲食物の過剰摂取
  • 体型の問題
    極端な痩せすぎ、または太りすぎ(肥満)
  • 精神的ストレス
    仕事や人間関係の悩み、不安感、プレッシャーなど
  • 生活習慣の乱れ
    • 過度な働きすぎ、慢性的な疲労
    • 夜更かし、睡眠不足
    • 長時間のパソコン作業やスマートフォン使用による眼精疲労
  • 身体機能の低下
    筋力低下、運動不足

では、なぜ交感神経緊張状態が続き、顆粒球の増加が持続すると、不妊に繋がってしまうのでしょうか?

顆粒球の増加は、特定の部分だけでなく全身的に起こるため、卵巣、卵管、子宮といった生殖器にも顆粒球が集まりやすくなり、これらの粘膜に微細な炎症を引き起こす可能性があります。 また、交感神経の緊張は、血流障害(血管収縮)や分泌物の抑制も伴うため、この炎症状態がさらに助長されやすくなります。

これらの反応が強く、慢性的に続くと、

  • 子宮内膜症(月経時に剥がれ落ちるべき子宮内膜が、卵管を通って腹腔内に逆流し、そこで増殖・炎症を起こす)
  • 月経困難症(ひどい生理痛)
  • 卵管炎、卵巣炎、卵巣嚢腫のうしゅ などが引き起こされるリスクが高まります。 血流障害は、組織の線維化(硬くなること)も誘発するため、子宮筋腫の発生や増大にも繋がりやすくなります。場合によっては、子宮がんなどの悪性疾患へ進展する可能性もゼロではありません。

これらの婦人科系の疾患から身体が逃れようとする時(治癒反応の過程)や、炎症が起こっている時には、血流を回復させようとする反応が起こり、その際に痛みが生じます。これは、プロスタグランジン、アセチルコリン、セロトニン、ヒスタミン、ロイコトリエンといった血管拡張物質や発痛物質が関与するためです。

痛み止め(NSAIDs)が症状を悪化させる可能性について

このように、病気から回復しようとする身体の正常な血流反射(炎症反応)は、多くの場合「痛み」を伴います。そのため、月経痛や月経困難症に対して、安易に痛み止め(NSAIDs:非ステロイド性抗炎症薬)が処方されたり、自己判断で使用されたりすることが少なくありません。 しかし、これがかえって症状を慢性化させたり、根本的な問題を悪化させたりする原因となることがあります。

前述の通り、痛み止め(NSAIDs)は、顆粒球の働きを抑制するのではなく、種類によってはむしろ活性化させてしまう可能性や、血流を低下させてしまう作用が指摘されています。 その結果、痛みは一時的に感じにくくなるかもしれませんが、根本的な炎症や組織の修復は妨げられ、月経困難症が子宮内膜症、子宮筋腫、卵管炎、卵巣嚢腫などへ移行したり、悪化したりするリスクを高めてしまう可能性があるのです。

例えば、卵巣嚢腫は、血流障害、排泄障害、そして顆粒球の過剰な活動によって、卵巣に炎症性の液体が貯留した状態と捉えることもできます。 また、子宮内膜に顆粒球が増加し、慢性的な炎症状態が続くと、受精卵の着床を阻害したり、着床しても妊娠が継続しにくくなり、流産を引き起こしたりする原因となります。これが「習慣性流産」の一因となることも考えられます。

先に述べたような交感神経緊張を招いている根本的な原因(冷え、ストレス、生活習慣の乱れなど)を取り除かない限り、これらの病気や不妊状態はなかなか治癒に向かいません。 そして、痛み止め(NSAIDs)の安易な使用は、痛みの発生と抑制のシーソーゲームを繰り返し、根本的な病状自体を悪化させてしまう可能性があることを理解しておく必要があります。

ひごころ治療院の鍼灸治療は、このような免疫学的な視点も考慮に入れながら、身体全体のバランスを整え、交感神経の過度な緊張を和らげ、血流を改善し、リンパ球が働きやすい(副交感神経優位の)状態へと導くことで、妊娠しやすい身体づくりをサポートします。

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