疲れやだるさの原因 と東洋医学による対策
症状
疲れ、だるさという症状は、誰でも経験します。しかし、それには様々な原因があります。大きく分けますと、次の3つになります。
①病的疲労
どこか内蔵の病気があって、その症状の一つとしてあらわれるもの。
②生理的疲労
仕事や運動によって体の、特に筋肉の中に疲労の原因となる物質がたまって、疲労が起こること。
③心理的疲労
精神的な苦悩、不安、欲求不満などが長引いたために起こります。
このうち、①の病的疲労は、その原因となっている病気を治すことが先決で、何日も疲れやだるさが抜けない場合は、内科医の検査を受けたほうがいいでしょう。
②の場合は、十分な休養と睡眠で体は回復するので問題はありませんが、③の場合は、現代人に非常に増えている慢性疲労で、東洋医学の得意とする分野であります。このような患者は、精密検査をしてもどこからも異常は発見されないので、病人の全身状態、体質、症状を主に治療をする東洋医学が本領を発揮するわけであります。
治療編
主要なツボ
疲れ、だるさのツボは原因や体の状態によって異なりますが、ほぼ共通して用いるツボは、
頸部 「天柱」
背部 「身柱」、「肝兪」
腰部 「志室」、「腎兪」
胸部 「期門」
腹部 「中脘」、「肓兪」
足部 「足三里」
などが中心です。
治療法
治療法は各人によってさまざまで、画一的ではないですが、標準的な治療法を紹介します。
体に冷えがあれば、ホットパック等で十分に全身を温めたら、後ろ首の「天柱」、背中の「身柱」、「肝兪」、腰の「志室」、「腎兪」などを刺激します。加えて、「厥陰兪」、「三焦兪」なども加えますと、背中に凝り、腰のだるさも治療することができます。
さらに、全身的に活力をつけるために、「足三里」、「湧泉」を刺激します。
腕がだるい、足がだるいというときは、手の「陽池」、「曲池」、「合谷」、「内関」、足の「築賓」、「三陰交」などを刺激しますと効果があります。
こういった刺激は指圧でもよく、10~15分くらいでかなりの疲れやだるさを取り除くことができます。
全身的な疲労は、軽いものなら、「中脘」、「身柱」、「足三里」に鍼灸治療を行うだけでも、スーッと疲れやだるさが軽快します。
疲れやだるさの家庭療法
疲れたときは、足の裏をよくもむ
疲れたり、体が重だるかったりする場合には、寝付けないことも多いです。そんなときは、足の土踏まずをよくもみますと、次第に疲れがとれて、快い眠りに入ることができます。土踏まずには、「湧泉」という名穴があります。
足の裏がやわらかく温かい人は健康体で、逆に硬く冷たい人はどこかに故障があると考えてもいいでしょう。したがって、足の裏はよくもみほぐす必要があります。
シャワー浴で疲労を吹き飛ばす
シャワーは全身くまなくマッサージをする役割を果たします。手、腕、足、もも、後ろ首、背中、腰、腹、胸、頭の順番にシャワー浴びますと、最も効果的であります。
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