眼精疲労の原因 と効果的な治療法
症状
眼精疲労は、単に目の疲労というよりも全身疲労の一つの症状ともいえます。目が渋い、まぶしい、物が二重に見える、目の奥が痛むなど、症状は色々あります。また、全身的には、頭痛、頭重感、めまい、肩こり、吐き気、胃のもたれなど訴えることが少なくないです。
原因としては、多くは肉体的・精神的疲労、睡眠不足などが挙げられます。また、屈折調整の異常、つまり、眼鏡の度が合っていないことや、遠視、乱視、老眼の初期段階などでも眼精疲労は起こります。
したがって、目の疲労が頑固に続くようでしたら、専門医に診察してもらったほうがいいかと思われます。特に必要なのは、放っておくと失明の恐れがある緑内障の初期症状や脳腫瘍、低血圧症、貧血などであります。
以上の原因が認められない場合には、神経性眼精疲労といって、神経衰弱やヒステリーなどによる場合もあります。
眼精疲労は、原因をよく確かめて、専門医と相談しながら治療を進めていかなければいけません。健康者が多く経験する目の疲れには、鍼灸治療がきわめて役に立ちます。東洋医学では、「目を司るのは肝であり、五臓六腑の精気は全て目に注ぎ、経絡はみな目に属する」といわれ、目の症状をとるツボはほとんど全身に行き渡っています。
鍼灸治療
主要なツボ
顔面部 「攅竹」、「絲竹空」、「睛明」、「瞳子髎」、「太陽」
頭部 「百会」
後頚部 「天柱」、「風池」
背部 「肩井」、「肩中兪」、「曲垣」、「腎兪」
などが中心のツボであります。
治療法
眼精疲労には、上記のツボに鍼治療を行うと非常に効果があります。また、マッサージや低周波療法でも効を奏します。
目の奥に痛みを感じるときには、「天柱」、「風池」を刺激しますと痛みは和らぎます。この刺激で、首筋のしこりやコリがほぐれ、さらに、「肩井」、「曲垣」を刺激しますと肩のコリもほぐれます。
疲れ目がひどくなり、頭痛や肩こりが伴ったら、「百会」、「太陽」、「瞳子髎」、「睛明」、「天柱」、「風池」にポイントを置き、治療します。
また、足の「太衝」、「光明」もポイントになります。古来「目は肝の臓に属す」とあるように、「太衝」は肝経の重要なツボであり、「光明」はまた、肝経と関連が深い胆経のツボであります。
メモ
家庭では冷たいタオルを両目にあてて冷やしたあとに、まぶたの上から両手の手のひらの腹で、息を吐きながら、軽く眼球を押すようにします。
頭重を伴う眼精疲労は…
このときは、「天柱」とこめかみ付近を指圧します。「天柱」はやや強めに押し、こめかみは右は左、左は右に向かって強く押します。両方ともただ押すだけではなく、こねるように押すといいでしょう。
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