耳の痛み(神経性耳痛)

症状

耳が痛むという場合、その大部分が中耳、外耳の炎症を起こしています。特に、夜になると痛みが激しくなって眠れないというときには、急性中耳炎にかかっている場合が多いです。この病気は、耳の鼓膜から内耳までの間の炎症で、急性のものと慢性のものとがあります。

急性中耳炎の多くは、鼻やのどの上気道の感染が、耳管を通って内耳に侵入することで起こります。大人もかかりますが、耳管が太くて短い幼児は特にかかりやすいです。

この急性中耳炎を治療しないでそのままにしていたり、軽い急性中耳炎を何回も繰り返したりすると、慢性中耳炎になる場合があります。中耳炎は、細菌やウィルスの毒力が強かったり、体の免疫力が弱っていたり、のどや鼻の持病があったりすると発病しやすいので、初期の治療が大切となります。

初期の症状は、軽い痛みはそれほどでもないですが、だんだんと痛みが激しくなり、物を噛んでも痛みを感じるようになるときは、外耳炎の可能性が考えられます。この症状になると、運動や入浴などは避けて安静にする必要があります。

これらの他に、原因が何も思い当たらないのに、物を噛んで耳の周りが痛むという場合があります。これは神経性耳痛といい、別に心配する程の事ではありませんが、やはり当人は不快なものであります。このような神経性耳痛には、鍼灸治療が効果があります。

鍼灸治療

主要なツボ

耳の周りを押すと、痛みを感じる部分があります。耳の痛みの治療では、そこがポイントとなるツボです。ツボ名としては、「角孫」、「頭竅陰」、「風池」、「翳風」、「頬車」、「耳門」などです。

また、腹部の「肓兪」、腰の「腎兪」、内くるぶしの「復溜」なども耳の痛みをとるツボとして有名です。

治療法

神経性の耳痛の治療は、「角孫」、「頭竅陰」、「風池」、「翳風」、「頬車」、「耳門」などを対象に刺激します。

腹部の治療は「肓兪」を用います。「肓兪」は心身の変調を整えるツボです。腰では「腎兪」が心身を整え、活力をつけるツボで、いずれも神経性耳痛の治療には欠かせません。

内くるぶしの上の後ろにある「復溜」は、頭痛や耳、歯の痛みをとるツボとしてよく知られ、このツボに「太谿」を加えて刺激します。

中耳炎による耳の痛みには、「耳門」、「翳風」、「完骨」、「合谷」がポイントとなるツボです。頭部の各ツボへ刺激を行い、最後に「合谷」を刺激します。「合谷」は、鍼治療の場合、響きを与えると効果が上がります。

中耳炎が慢性化しているものは、薬物療法と併用してツボ療法を行うと、より効果を高めることが出来ます。ただし、慢性中耳炎は急性増悪というケースがあるので、鍼灸治療を続けながら、時期を決めて時々専門医に治療の経過を診てもらうことが必要であります。

慢性中耳炎のツボは、「聴宮」、「角孫」、「頭竅陰」、「翳風」、「天柱」、「完骨」、そして側頭部の「天窓」などを刺激します。

外耳道が化膿して、ズキズキ痛みが走るとき最も重要になるツボは「翳風」です。このツボと、耳穴のすぐ前にある「耳門」、「乳様突起」の後ろ上方のくぼみにあたる「完骨」などを刺激します。さらに、腕の「曲池」、「手三里」、「養老」、「合谷」を刺激します。

メモ

耳が化膿したものには、「曲池」、「手三里」、「養老」などに灸を数十壮すえると、排膿しやすくなります。ツボの数はなるべく少なくします。耳痛には「曲池」、「腎兪」に灸をすえると痛みが薄らぎます。

慢性症状では、特に耳殻の後ろの手で押さえて痛むところに阿是的に5カ所ほど灸をすえるとよいでしょう。知熱灸でも効果はあります。

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