免疫 33

免疫 33 古くからある免疫組織

腸管の免疫機構ー上皮細胞とリンパ球の協調、特殊なT細胞の存在

腸管 上皮細胞、上皮内リンパ球、粘膜下リンパ球、そしてγδT細胞やCD8⁺T細胞…。これらのキーワードは、私たちの腸内で繰り広げられる複雑な免疫ネットワークを理解する上で欠かせません。この記事では、これらの細胞たちがどのように連携し、私たちの健康を守っているのかを詳しく解説します。

この記事を読めば、免疫について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

腸の内側を覆っている細胞の働き
腸管を取り巻くリンパ球
腸の免疫の仕組み

古くからある免疫組織

腸管

人間の腸の内側を覆っている細胞(腸管上皮細胞)は、体の中に異物が入ってこないように守る役割をしています。

  • 低等動物では、腸の細胞自体がリゾチーム(加水分解酵素)という酵素を用いて異物を分解し、防御を行います。
  • 高等哺乳類(人間など)では、腸の細胞がリンパ球という免疫細胞に主な防御を委ねています。ただし、免疫に関わる補体タンパク質の多くは腸細胞が生成し、防御の一部を支えています。

腸管を取り巻くリンパ球には、上皮内リンパ球と粘膜固有層リンパ球が存在します。これらはどちらも胸腺外で分化するT細胞ですが、表面マーカーに若干の違いが見られます。上皮内リンパ球と粘膜固有層リンパ球は、ともにαβT細胞とγδT細胞から構成されますが、前者の方がγδT細胞の割合が高いことが知られています。

上皮内リンパ球:腸の細胞のすぐそばにいるリンパ球
粘膜固有層リンパ球:腸の粘膜のさらに奥にいるリンパ球

これらのリンパ球は、どちらも胸腺という場所を通らずに腸で育つT細胞という種類の免疫細胞です。ただ、表面についている目印のようなもの(MHC:表面形質)に少し違いがあります。

上皮内リンパ球と粘膜固有層リンパ球は、どちらもαβT細胞とγδT細胞という種類のT細胞からできていますが、上皮内リンパ球の方がγδT細胞をたくさん含んでいます。

さらに、上皮の中にいるαβT細胞とγδT細胞のほとんどが、CD8⁺という目印を持っているのが大きな特徴です。通常の末梢血リンパ球ではαβT細胞が多く、CD4⁺細胞が優勢であることとは対照的です。これは、腸の表面にいるT細胞が、何か特定の異物(抗原)や目印(MHC)を認識して働いている可能性があると考えられています。

腸の免疫の仕組みは、進化の過程で特殊になってきていて、NK細胞という別の免疫細胞の目印(NKマーカー)を持つT細胞(NKT細胞)は、ほとんど見られません。しかし、小腸にはNKT細胞がほとんどいないのですが、大腸には少しだけ存在します。マウスではNK1.1⁺T細胞、人間ではCD56⁺T細胞として見つけることができます。

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日吉 直之ひごころ治療院 院長/鍼灸学士・はり師・きゅう師(国家資格)
日本初の鍼灸大学である明治鍼灸大学(現・明治国際医療大学)鍼灸学部卒業、鍼灸学士。はり師・きゅう師(国家資格)、介護予防運動指導員。 2001年より鍼灸臨床に携わり、2009年に武蔵小杉・新丸子でひごころ治療院を開院。 「納得なき施術はしない」を信条に、身体の声を翻訳し、必要最小限の刺激で回復の余白をつくる施術を行っています。 新丸子駅 徒歩4分/武蔵小杉駅 徒歩10分・当日予約はお電話で。 所属学会・研究会:日本東洋医学会/公益社団法人全日本鍼灸学会/日本伝統鍼灸学会 明治国際医療大学同窓会「たには会 関東支部」役員