免疫 30

免疫 30 免疫組織

免疫組織 の進化とその役割ー腸管から肝臓への進化の道筋

免疫組織 はどのように進化し、リンパ球の分化や成熟にどのように関与してきたのか?腸管粘膜やエラから肝臓へと続く進化の過程を、詳しくわかりやすく解説します。

この記事を読めば、免疫について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!

今回の講義の概要

免疫組織 の進化と役割
肝臓の進化と機能
進化の過程での免疫システムの変化

免疫組織

免疫組織 とは、リンパ球が密集している場所で、ここでリンパ球の分化や成熟が行われます。成熟したリンパ球は、その場に抗原が来るのを待ち構えています。このような性質が、リンパ球の基本的な役割と考えられます。

基本的な免疫組織として最初に進化したのは、エラと腸管です。また、皮膚もその一部に含まれます。具体的には、内胚葉上皮や外胚葉上皮を保護するためにマクロファージが集まり、そこからリンパ球が進化していったと考えられます。

一般的な免疫学の教科書では、リンパ球、特にT細胞は中枢免疫器官である胸腺で生成され、その後リンパ節や脾臓に送られると説明されています。ただし、これは生物が陸上生活を開始してから発展した進化の最終段階のシステムです。言い換えれば、後に追加された特殊な免疫システムと言えます。

本来の免疫組織は、抗原と接触しやすい腸管粘膜やエラ、さらに上部消化管や皮下組織で進化が始まりました。エラや腸管、皮膚に続いて進化したリンパ組織が肝臓です。肝臓は、もともと腸管由来の外分泌腺であり、異物が侵入しやすいため、腸管時代からのリンパ球をそのまま抱え込んで進化したと考えられます。

長い間、肝臓は外分泌腺としての機能を果たしていましたが、生物の血管系が進化すると血管と接続し、動脈、門脈、静脈が出入りするようになりました。その結果、肝臓は哺乳類の胎生期における造血組織として機能したり、胸腺外分泌T細胞を生成する場としても働いたと考えられます。

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