スーパー抗原 の役割と影響ーMHCとT細胞の関係
スーパー抗原
抗原は通常、MHC(主要組織適合抗原)分子の溝に結合しますが、異なる方式でT細胞を活性化する抗原も知られています。それがスーパー抗原です。
普通の抗原がMHC分子の溝に結合する場合、1つか少数のT細胞クローンのみを刺激します。しかし、スーパー抗原はMHCクラスⅡ分子の溝の外側に付着し、特定のT細胞レセプターのβ鎖の抗原結合部位(Vβ)の陽性細胞を刺激します。簡単に言えば、スーパー抗原は特定のグループに属する多くのT細胞クローンを刺激する抗原群です。
スーパー抗原には、細菌が分泌するエンドトキシン、植物レクチン、内因性レトロウィルス抗原などが含まれます。これらのスーパー抗原が体内で免疫系を刺激すると、発熱、下痢、組織炎症を引き起こし、原因不明の疾患(例えば川崎病)の引き金になる可能性があります。
この記事を読めば、免疫について理解できるかと思います。分かりやすく、丁寧に解説するので、ぜひ一緒に学びましょう!
今回の講義の概要
・スーパー抗原のメカニズム
・多様な抗原の種類
・免疫反応と疾患への影響