家相学 64 間取り ~ 四方攻め

家相学 64

【家相の面白さ】人気の「角地」が家族の不和を引き起こす理由

「せっかく日当たりの良い角地に家を建てたのに、引っ越してから家族がずっとギスギスしているんです」

住環境のご相談に乗っていると、このような理想と現実のギャップに悩む声によく出会います。 現代の不動産の常識では、周囲に遮るもののない「角地」や「四方を道路に囲まれた土地」は、日当たりも風通しも最高で、資産価値の高い人気の物件です。

しかし、家相という環境学の視点から見ると、その評価は180度変わります。 明るく開かれた家が、なぜ住む人の心をすり減らし、家族の不和を引き起こすのでしょうか。今回は、現代の常識の盲点を突く「四方攻めしほうぜめ」という面白い法則について解説します。

理想の家が心を削る。「四方攻め」の正体

家相学では、四方を道路に囲まれた家や、部屋の四方がすべて廊下などの通路になっている間取りを「四方攻め」と呼びます。 前回の記事でご紹介した「四方塞がり(窓がなく周囲を囲まれた部屋)」とは全く逆で、すべてが開かれすぎている状態です。

一見すると、どこからも光が入って素晴らしい環境に思えるかもしれません。 しかし、人間の心理はそう単純にはできていません。四方が通路や道路に囲まれているということは、言い換えれば「四方八方から常に見られている状態」に身を置くということです。

常に「外敵」に備え続ける、無意識のストレス

動物の世界を想像してみてください。サバンナのど真ん中で、身を隠す場所もなくポツンと立っている草食動物は、いつどこから敵が来るか分からないため、片時も警戒を解くことができません。

これと同じ現象が、四方攻めの家に住む人間の心にも起こります。 「誰かに見られているかもしれない」「どこから人が来るか分からない」という無意識の緊張感が、神経を常に尖らせるのです。家相ではこの状態を「敵に四方から攻め立てられている状態」と表現します。

  落ち着きが消え、家族が「軽率」になる

住まいとは本来、外の世界の刺激から身を隠し、心身の安定をはかるための「砦」です。 その砦の壁が透けているような状態では、家の中にいても芯からくつろぐことは不可能です。この「落ち着きのなさ」は、家族の心理に面白いように波及します。

常に気持ちが外に向いてソワソワしているため、行動が軽率になったり、些細なことでイライラして家族間で衝突が起きたりします。また、周囲の目線に晒され続けるため、近隣からのちょっとした噂話や中傷に過敏に反応してしまうようにもなるのです。

物理的な「結界」を作って安心感を取り戻す

では、角地や四方道路の家に住んでしまったら、ずっと神経をすり減らし続けなければならないのでしょうか。 家相の素晴らしいところは、環境が心に与えるバグ(癖)の仕組みが分かれば、必ず防衛策が打てるという点にあります。

四方から見られているから落ち着かないのであれば、物理的な「目隠し」を作ってしまえばいいのです。

家の周囲にしっかりとした塀を立てる。あるいは、常緑樹の生垣を作って、外からの視線を柔らかく遮る。部屋の四方が廊下になっているなら、せめて一面だけでも本棚やパーテーションを置いて「壁(背中を預けられる場所)」を作る。 こうして空間に明確な「結界」を張るだけで、人間の無意識の警戒心は解け、嘘のように心がスッと落ち着きを取り戻します。

まとめ ~ 開かれた家が良い家とは限らない

「明るくて開かれた環境」が必ずしも人間の幸せに直結するわけではありません。時には「守られるための閉鎖性」も必要なのだと、家相は教えてくれているのです。

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