肝臓の疲れ が原因かも?しっかり寝てもスッキリしない理由
通常、前日の疲れは睡眠によってリセットされます。しかし、十分な睡眠をとっているにもかかわらず疲れが残る場合、体の疲労処理システムに問題がある可能性があります。
疲れを処理する上で大きな役割を果たしているのが肝臓です。肝臓は体中から集めたゴミを分解・解毒する、いわば巨大なゴミ処理工場のような役割を果たしています。
私たちの体は食事からエネルギーを取り入れて活動し、その過程でゴミを出します。しかし、肝臓を酷使しすぎるとゴミの処理が滞り、体内に少しずつ蓄積されてしまいます。その結果、疲れやだるさなどの不調が現れることがあります。
さらに、肝臓が過剰に働き続けると、やがてパンクし、肝炎や脂肪肝、肝硬変、さらには肝臓がんへと進行する可能性があります。寝ても疲れが取れないと感じる場合は、肝臓を積極的に休ませる必要があります。
肝臓を休ませるコツ
肝臓を効果的に休ませるためには、必要以上に仕事を与えないことが重要です。肝臓の負担といえばアルコール分解のイメージが強いですが、実際にはお酒だけが問題ではありません。1日に必要なカロリーを超えた分は余分なエネルギーとして肝臓が処理するため、これも負担になります。
例えば、糖質は肝臓でグリコーゲンに変換され、さらに余剰分は脂肪に変えられます。また、脂質も肝臓で脂肪酸に分解されます。そのため、飲み過ぎだけでなく食べ過ぎも肝臓への負担を増大させます。
食事や飲酒の量を抑えることはもちろん重要ですが、摂取回数を減らすことも大切です。何かを口にするたびに肝臓は働かざるを得ません。たとえ食事量を減らしても、間食をダラダラ続けると肝臓は休む時間を得られません。
疲れている場合は、思い切って1日食事を抜くことで、肝臓の負担を軽減するのも良い方法です。
なお、肝臓向けの健康食品やサプリメントも多く存在しますが、これらも肝臓によって処理されるため、摂りすぎには注意が必要です。
参考文献・2020年・『放っておくとこわい症状大全』・ダイヤモンド社
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